Kimama Cinema

観た映画の気ままな覚え書き

想い出のマーニー

2014年07月25日 | 2010年代 邦


思い出のマーニー

2014 日本
監督:米林宏昌
脚本:丹羽圭子・米林宏昌・安藤雅司
原作:ジョーン・G・ロビンソン
声の出演:高月彩良、有村架純、松嶋菜々子、寺島進、根岸季衣、森山良子、吉行和子、黒木瞳


持病の療養のため、親戚のいる田舎を訪れた杏奈は、金髪の少女マーニーと出会う。
日中は寂れた誰も近づかない沼地にたつ古い屋敷は、マーニーが現れたとたんに
明かりが灯る。
夜中のピクニック、華やかなパーティ、ふたりだけの秘密。

児童文学にどっぷり浸かって、空想の世界で跳ね回っていた小学生時代の私が
この映画をみたら、夏の間じゅうマーニーの世界に行ってたよなあ、と思う。



ふわふわのドレス、ロールした金髪、そして(杏奈からしてみれば、自分と同じ)青い瞳。
マーニーのすべてがラブリーだし、頑な杏奈がグッとくるのもわかる。

自分を嫌いな少女が、自分のつくりだした美少女に自分を好きになってもらうという
なんともひねくれてるけど、そのままでいるよりはずっと良い、心の成長を示す一歩。

夢みることって(現実にもつ課題とか希望とかっていう意味じゃなく)子どもにとって
とってもとっても大事なこと!
心の旅路なのです!!

それは、やっぱり普段がんじがらめの場所を離れ、監視する義母もいない、自然の多い村に
ひとり訪れたことが、大きいかも。田舎の澄んだ空気って、やっぱり偉大。隠された物語も
心の扉も、自由奔放に吹く風の中で紐解かれていくわけだ。