Kimama Cinema

観た映画の気ままな覚え書き

ペネロピ

2012年06月03日 | 2000年代 欧州

ペネロピ
2006年 イギリス
監督:マーク・パランスキー
出演:クリスティーナ•リッチ/ジェームズ・マカヴォイ/キャサリン・オハラ/リチャード・E・グラント

名家の娘・ペネロピは、大昔に一族にかけられた呪いのためにブタの鼻と耳を持って生まれてきた。
名家の人間にブタ顔の彼女が愛されれば、呪いは解けるというが・・・という設定なのですが
ブタっ鼻つけてても、クリスティーナ・リッチはなんてなんてキュートなの!! 
これがドリュー•バリモアがブタ顔の娘役だったら似合いすぎて、ぜんっぜん違うストーリーになって
しまうだろうけど(もちろんドリューのことも大好き。ボッサボサの頭でやさぐれたペネロピもリアリティ?
があっておもしろそう・・・)
しかしクリスティーナ・リッチの理知的な顔つきはブタ鼻ごときでは崩れません。

勝ち気な目、意思的な口元・・・
今までずっと家の中でだけで生活していたペネルピは、マフラーで鼻を隠して外へ出て、ひとりで暮らし
はじめ大人への階段をのぼっていく・・・
外の世界にとまどいながらも、自分の中の偏見に打ち勝っていく彼女はステキです。

そして相手役のジェームス•マガヴォイも良かったっ。
今回のマガヴォイは仕草が荒っぽい割に瞳の動きが色っぽくて「恋してる」表情がよく出てました。
瞳キラキラが2割増で、たまらなかったです。 

マーサの幸せレシピ

2012年05月28日 | 2000年代 欧州

マーサの幸せレシピ(原題: Bella Martha)
2001年 ドイツ
監督:サンドラ・ネットルベック
出演:マルティナ・ゲデック / セルジョ・カステリット /ウルリク・トムセン / マクシメ・フェルテス

雑誌の「料理のおいしそうな映画」特集などで、とりあげられたりする映画。
タイトルからして、「幸せ☆幸せ」してるんだろーな、と見る前から
勝手に思ってたんだけど。

も、全然イメージどおりじゃありませんでした。

フランス料理レストランのシェフであるマーサが、急死した姉の子供をひきとることになるという
ハートフルな設定なのにもかかわらず
マーサのこだわりがすごくて、客への態度もキツい。
姉の子供であるリナがきかんぼで、わからずや・・。

幸せってなに?
更に言ったら、おいしいってなんだ~??

結局、自分次第なんだなあと切なくなってきたとこで
陽気なイタリアシェフ・マリオが救いの手を差し伸べます。

人生に正解なんてない。
レシピなんてないな、と邦題に考えさせれれました。

地上5センチの恋心

2012年05月20日 | 2000年代 欧州
地上5センチの恋心
2006年 フランス=ベルギー
監督・脚本:エリック=エマニュエル・シュミット
出演:カトリーヌ・フロ、アルベール・デュポンテル

5センチどころの騒ぎじゃない!!
憧れの作家が家に転がり込んでくる、というシチュエーションに、
主人公のオデットの浮かれっぷりがなんともチャーミング。

普通にいけば、そのまま恋愛が進展していくのだろうけど、
女手ひとつで働いて、
すぐにボーイフレンドを連れ込む同性愛者の息子と
ニートでいつも不機嫌な娘をそだててきた
オデットは、現実を知っている。

現実を知っていて、ちゃんと受け入れる。
何かあっても笑顔で、明るく歌を歌う。

けなげでいて、せつない。
頷けるようで、頷けないようで。
非常に複雑な気分にさせられます。

オデット、幸せになって、オデット。

そんな中、ときおりイエス様と呼ばれる近所の男性が、
他の人の足をふいてあげてたり、川を歩いたりしている
姿がなんとも暗喩的で、インパクト大でした。

そして、フランス男のだめっぷりがなんとも、らしくて
笑っちゃいます。

プチ・ニコラ

2012年04月21日 | 2000年代 欧州

プチ・ニコラ(Le Petit Nicolas)
2009年 フランス
監督: ローラン・ティラール
出演:マキシム・ゴダール、ヴァレリー・ルメルシェ、カド・メラッド、サンドリーヌ・キベルラン、フラソワ=ザビエ・ドゥメゾン

フランスの国民的絵本Le Petit Nicolasの実写映画化です。

ニコラは、同じクラスの友達に弟が産まれたことに強く感化され
自分の両親にも赤ちゃんが授かったと勘違い。
弟が産まれてきたら、自分は捨てられる!と勝手に思い込んだニコラは
友達と共謀して、あの手この手で作戦をひねりだす。

ニコラ役のマキシム・ゴダール君は、11歳。
もうちょっと下の年齢かなーと思っていたくらい、あどけない笑顔。
同級生たちもすっごく可愛くて、この顔でとんでもないことを思いつくのだから
(とんちんかんで、それもまたかわいいけど)
やっぱり子どもは天使で悪魔だなーと思い知ります。



恋は足手まとい

2012年03月07日 | 2000年代 欧州
恋は足手まとい(原題:Un fil à la patte)
2005年 フランス
監督: ミシェル・ドヴィル
出演:エマニュエル ・ベアール、シャルル・ベルリング、スタニスラス・メラール、ドミニク・ブラン、サラ・ フォレスティエ

「剣の舞」ってこんな話だったのかー なんて言ったら
ハチャトゥリアンに怒られますね、かなり。
「おフランス」な感じの恋愛コメディで、テンポだけは速いので、BGMとしてはとても合っていて
見終わった後、頭の中にこの曲だけが残りました。
舞台は19世紀末のパリ社交界。
売れっ子の歌姫リュセットの家には、彼女めあての客人が後をたちません。
リュセットの恋人エドワールはお金目当てに伯爵令嬢と結婚することに決めたのですが
当日になっても、それを言い出せないでいます。
何も知らないリュセットが結婚披露パーティで歌を唄うことになったから、さあ大変。

ベアールのコケティッシュな表情は魅力的だけど
歌姫っていう設定には無理があるし、
リュセット、エドワールともに、もうちょっと若い子を起用した方がいいのでは、と思ったりします。
いくつになっても恋はやめられないということでしょうか。
あっけにとられている間に終わります。