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ジョギングはシャンパンの味

ジョギング、写真、革クラフト、木工、パンつくり、日本の古代史などを趣味にして楽しんでいます。

DVD 「山田方谷 奇跡の藩政改革」を観て !!

2009年01月14日 09時12分36秒 | 映画


・・・何気なく、表題を見て図書館でDVDを借りてきて、今日そのDVDを観ました。

 
        「DVDケースの内容記載」

・・・このDVDは2004年5月にNHKで放送されたものをDVDで発売されたものです。
 私のブログに記事を載せたのは現在の経済危機を乗り切るには、内容がぴったりの考え方だと思ったので紹介します。

・・・まず、山田方谷という人ですが、彼は江戸時代末期に財政破綻した備中松山藩を八年で立て直した財政の専門家です。さらに彼は農民の出身で藩の家老になったという人です。

・・・彼は元々は学者で、江戸で勉強して、学者として有名になりました。中年になって故郷の備中松山藩に帰り、藩校を起して、藩主を教育することになりました。        
 当時、備中松山藩は公称五万石の収入でしたが実高は借金などで、二万石程度しかなく、大阪の商人に莫大な借金をしていました。 

・・・彼の教えを受けた藩主は、全国的にも有名であった藩の困窮をなんとかしょうと考え、彼に財政再建をしてくれるように頼みました。 彼は藩主に断るも、何度かの頼みで、最終的には藩主の頼みを引受て財政再建に立ち上がりました。
 藩財政の調査をもとに、綿密な計画を立てて、一気に、負債の整理、産業の振興など、たくさんの施策を実施ました。
 最終的には全国的に知られるような実収入が二十万石に達する裕福な藩に、八年間の取組で立て直したという人です。

・・・実施した施策は、今日でも通用する素晴らしいものでした。たとえば、信用が無くなった藩札の信用を取り戻すために、藩内の特産品であったを使って備中鍬を農民と開発して、これを全国の農民に売った、・・・・・・・などの方策で、地域産業を興して金を稼ぎ、その稼いだ金で、大量に発行した信用のない藩札を回収しました。  それから、藩札の信用を回復するために領民が見ている前で、回収した旧い藩札を全部燃やし、新たに、藩の実力に合った金額の藩札を発行しました。
 しかしながら、私が本当に、感動したのはそういった施策ではなく、彼の経営者としての基本的な考え方でした。

・・・彼の考え方を表す言葉に「義を明らかにして、利を計らず」という言葉があります。
 その意味は、
 義を明らかにという言葉には ①約束を守る ②掟を守る ③計画を明らかにする などの意味があります。 
 今の日本の経済危機に対応している政治家は、紹介した山田方谷の言葉と反対の「義を明らかにせず、利を計っている」様に思えます。
 江戸時代に地方の農民出身の学者が実践でいろいろな困難の中、このような思想をもって藩政を改革したことは素晴らしいと思いました。

・・・今の日本の社会で問題なのは、人間を大事にするという日本独特の考え方が、利を第一とする欧米式考え方に置き換わってきたところだと思います。
 言い方を変えると今を固定して、その上に数字、数式で物事を判断する確定的悲観論におちいっていますが、日本的な人を大事にする健全的楽観論が、世の中で一般的考え方になれば、日本も変わっていくと思いました。


映画「アイ アム デービィット」に感動して !!

2008年12月20日 08時18分50秒 | 映画


・・・2004年米国映画「アイ アム デービィット」を観ました。このところ、暇なので、時間があるとDVDやTVの映画を観ています。その中でも、この映画はかなりの感動を得た映画でした。

・・・話は1950年代の東欧ブルガリアでの話です。思想犯の収容所に入れられていた両親が亡くなり、残された少年が人の善意で収容所を脱走して、国外で自由になり、苦労しながら、亡くなったと思っていた母親と、ブルガリアから遠いデンマークで再会するという話です。


「収容所から脱走するデービット」

・・・私が感動したのは収容所から脱走して、幾多の苦難の末に母親に会うという映画に出てくる人がみんな善意の人であることです。一般的には、この種の映画ストーリーでは、主人公は悪人によって苦労するというはなしが多いのですが、この映画では人に助けられながら少年が心を開いていく、性善説のストーリーです。


「スイスで少年を助けたおばさん」

 政治犯の収容所という劣悪の環境で育った少年は、世の中の人はみんな信用できない人と思って育ってきたが、脱走してから出合った世の中の人は、みんな良い人で、少年が次第に心を開いていくというところに、私は心を打たれました。

・・・久しぶりに良い映画を見たと思いました。

フィリッピン映画「母と娘」を観て!!

2008年11月08日 06時43分01秒 | 映画
・・・・先日、テレビで放映されたフィリッピン映画「母と娘」を観ていくつか感じたことがあるので、今日は、この映画の感想を載せます。


「映画の冒頭の香港の場面」

・・・この映画はマニラに住む父親が死亡していない、中年の母と高校生くらいの娘と中学生くらいの男の子と末の幼稚園くらいの末娘の四人家族の話です。


「飛行場で家族と別れる母親」

 お母さんは香港に家政婦で出稼ぎに行っている間にお父さんが死亡したことが直接の原因で母と娘の中がうまくいかないのがストーリーの主体です。
 しかし、フィリッピンには、息子や娘に私立の学校に生かすためにとか、生活のレベルのために出稼ぎに行く母親が多くて、家庭が壊れていく家が多いことが描かれていて、本当の幸せは、家族が離れて生活しても、いい生活をすることなのか、それとも貧しくても家族一緒に生活するのが幸せか、という問いがストーリーの中で何度も出てきます。


「出稼ぎ仲間と遊ぶ母親」

・・・私が、個人的に映画に引き込まれた場面は、映画の中で母親と仲の良い香港での家政婦仲間が我々の感覚から考えると異常な親近感で結ばれているシーンです。私はなるほどと思いました。その理由は、数年前に香港旅行した時に、時間があって香港の九龍半島の先端にある九龍公園を通った時に、公園のはずれにある、公衆便所の前でフィリッピンの出稼ぎの家政婦らしい人が、何十人も屯して、便所を占拠して公衆便所の前で座り込んで食べたりしゃべっちたりしている風景を目撃して日頃日本では見ない風景だったのでよく覚えています。


「九龍半島の繁華街で待ち合わせする出稼ぎ仲間」

・・・その日は日曜日なので、休日を仲間で、過ごす人が多かったのでしょう。
・・・今回、この映画「母娘」を観て、仕送りするためにギリギリの生活をして、故郷にも帰れない人が休日、仲間と金を使わず過ごしていたことがよく理解できました。
 この映画を見て、改めて、物質文明に溺れかけている私たちの生活を振り返って、人間の幸せは違う処にあるのではという考えと、今の私たちは豊かな日本人であることの幸せを感じました。

映画「学校Ⅳ 15才」を見て

2008年10月14日 07時11分31秒 | 映画
・・・どんな映画を見るかは年齢によって随分趣味が違う。私の家族もみんなが大人になって年齢、好みで同じ映画を楽しむことが少なくなってきた。したがって映画を見るときはひとりで見ることが多い。
・・・今日は久しぶりに良い映画を見た。今まで見た邦画はストーリー展開がスムースでなく見て楽しめる映画が少なかった。しかし、今日見た「学校 Ⅳ 15才」はその点私の胸に残る良い映画であった。
・・・思春期以上の年の子供を持ったことのある親はついつい自分の歩んできた道に照らして子供に「大学に行け」とか「こんなことをしていると将来きっと後悔するよ」とか干渉しがちである。
・・・この映画は15才の男の子が、共働きの両親のもとで不登校になった息子が、ある日、家出をしてずっと生きたかった屋久島の屋久杉を見る為にヒッチハイクでくという話です。その旅行の途中で親とは違う接し方をしてくれる大人や、自閉症の同年代との男の子との触れ合いとか、いろいろな経験の中で、彼が成長していくという物語です。

「映画に出てくる屋久島の港」


「主人公があこがれた屋久杉」

・・・私のように過去に子供の子育てで、この子の親と同じような経験をした覚えのある人間にとって、家出の旅で自分自身が経験することで、登場人物の15才の息子の成長に胸が熱くなる思いがする映画でした。


ポールニューマンの名作映画 「スティング」を見て

2008年10月08日 07時05分20秒 | 映画
・・・ポールニューマンが死去してテレビ等で追悼の映画が上映されている。
・・・ポールニューマンが出演している映画は私も何本も見ている。「明日に向かって撃て」、「ハスラー」、「タワーリングインフェルノ」など

・・・「スティング」も今回で、何度目かで見たがやっぱり面白かった。共演のロバートレッドフォードも我々年代にはなじみの深い俳優である。
・・・スティングは1973年の作品で、アカデミー賞7部門を受賞している。
ロバートレッドフォードの役は亡き仲間のサギ師から紹介されて、ポールニューマン扮する最高の詐欺師の力を得て復讐の大がかりなサギを行うというストーリーで、詐欺の演技も面白いのであるが、何重にも仕組まれたあっと驚く仕掛けの深さが映画を観ていて引き込まれるポイントでもある。
・・・「映画は観て楽しくないと面白くない」という人にはもってこいの映画です。


  「ポールニューマン」


  「ロバートレッドフォード」


「詐欺が成功したラストシーン」