goo blog サービス終了のお知らせ 

俺祭りで行こう

やりたいことしかやらない俺祭り104(おれまつりとし)のへなちょこブログ。

恩田陸「ユージニア」

2008-12-18 | 読書・作家ア行
 ミステリーとして読んでしまうと尻切れトンボだと思うが、主人公がなりたい他人になりきれたと読むとある意味ハッピーエンド。いろんな読み方ができる小説だと思うが、中途半端な感じがしないでもない。たとえば終盤明らかになるインタビュアーのイマイチな立場とか、緋沙子の母親の印象がぼやけているところとか。少なくとも実行犯(?)が毒をどう盛ったのかは明らかにしないとハンソクでしょう。
 けど、小説の醍醐味は味わえます。また装丁が凝っていて、普段は意識しないけど、こういうのもいいです。

薄井ゆうじ「寒がりな虹」

2008-12-10 | 読書・作家ア行
 冷蔵庫に置手紙を入れたり、おしぼり保管機(?)に携帯電話を入れたり、その他いろいろディデールがおもしろい。テーマとかストーリーとかはどうでもいいというか、超越している感じ。ただ、エンディングは中途半端じゃないかなぁ。主人公以外の登場人物がイマイチぼやけているところも難あり。
 とは言え、薄井ゆうじ、もう少し読んでみようかな。

大石圭「出生率0」

2008-07-15 | 読書・作家ア行
 人類が滅びる最後の世代の話。おもしろいのだけど、そこそこって感じ。
 1996年の出版で10年後の未来を書いているのだが、今は2008年なので、すでに過去の話。95,6年当時の雰囲気をベースにして想像しているわけで、何か違う方向に行っていて、陳腐化してしまっている。
 未来の話を書くのはむずかしいと思いますね。