“幌向”とありますが、今の岩見沢市幌向地区ではなく南幌町にあります。
南幌町は「幌向原野」にあったことからかつては“幌向村”と名乗っていましたが、
岩見沢市に幌向地区があり紛らわしいことから町制施行の際に“南幌町”と改称した、その名残です。
その南幌町にある旧駅逓所ですが、設置されたのは1912(M45)年とされています(異説あり)。
現存されているこの建物は1928(S3)年に建造、夕張鉄道開通により廃止されたのが1931(S6)年です。
この建物は駅逓としては3年ほどしか活躍していなかったのですね。
その昔に廃止された建物が現存しているということはその後も何かに活用されていたと思うのですが、
それが調べても今のところわからない。
こういう建物はその後が大事だと思うのですが、そういうところは南幌町に頑張ってほしいな。
町史を紐解けば何か出てくると思うのですが。
さて駅逓としては年間550人の宿泊者があり、主な利用者は官庁の役人や行商人だったのだとか。
年間550人って、平均すると1日2人以下だ。
駅逓の役目は宿泊だけではありませんが、これはいかにも少ない。
場所は南幌町市街地から国道337号線を江別方面に進み、
南幌高校を少し過ぎた左手にあります。
入母屋造り、妻入の木造平屋建て、北側に切妻造の付属棟が接続し、外壁は下見板張り。
10畳客室2室の間の付属棟の浴室に通じているそうです。
見学は外観のみ。
2006年、国の有形登録文化財に指定されています。
そんな貴重な建物、外観だけの見学ではもったいないなぁ。
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