TAP90'Sとは運輸省(現・国土交通省)が1988年に策定した「90年代観光振興行動計画」、
21世紀を目指して観光により国民のゆとりある生活の実現…云々かんぬん…。
これにより全国でいろいろな振興策がなされたものでした。
この頃は“インバウンド”という言葉は業界の専門用語で一般的ではなく、
それよりも日本から海外への旅行客の動向が注目されている時期でした。
インバウンドで賑わう現在の姿なんぞ、想像だにできなかった。
TAP90'Sのキャンペーンの第1回は1989年に熊本県と長崎県で、
そして第3回が1990年に北海道で行われています。
以下、第13回の1996年の沖縄まで全国で行われたのであった。
さてこのきっぷはその時に北海道で行われたTAP90'S北海道を記念し、
JR北海道が札幌圏で発売した普通列車に乗車できるフリー乗車券です。
今思うとフリーエリアが狭い、そのくせに今の一日散歩きっぷに比べてお値段が高い。
そして「新千歳空港駅」ではなく「千歳空港駅」になっている。
新千歳空港駅の開業は1992年なのでこの2年後です。
私は特にこれでどこに行こうとかは考えてなく、
期間限定で珍しいきっぷが発売されているので買ってみよう。
そんな軽い気持ちで買ったのであった。
お陰でこんな変なきっぷが手元にに残っている。
我ながら、ご苦労なことですなぁ。