奥井みさき、旅の記録と徒然日記

仕事の合間に旅行、旅行の合間に仕事。
フリーライター・奥井みさきの旅日記と、日々思うこと。
札幌からです。

竜飛は快晴、津軽海峡夏景色 … さぁ、竜飛(前半)

2009-08-19 21:12:05 | 道外の旅日記
8月16日、日曜日。
世間はお盆休みの最終日。

私は早朝5:30、青森駅にいます。

これから津軽半島をひたすら北上、竜飛へと向かいます。

まずは青森駅6:03発蟹田行き。
この列車は特急つがるなどで使われている特急車両、E751系での運行です。
どうせ乗るなら、特急用車両でゆっくり行きたいではないですか。

6両編成の車内はもちろん空いているのですが、その少ない乗客になぜか若い女性が多い。
なんでかなと思っていると彼女たちはほとんど蟹田駅で降りていきました。
あぁ、朝帰りか。

蟹田駅には6:42に到着、7:17発の三厩行きに乗り換え7:56に三厩駅到着。

ここからはいよいよ竜飛への道になります。

竜飛の集落へは外ヶ浜町営バスで約30分、運賃は200円均一です。
三厩駅出発は8:06、車内は3列シートが9列並ぶ小型バス。
ところどころ対向車とのすれ違いも出来ないような細道を北へと進みます。
海岸の狭い平地に寄り添うように家々が並び、あちこちに小さいながらも港があり神社が見えます。

行きのバスで気になったのは、外ケ浜町役場三厩支所。
旧三厩村役場ですがこれがまた年季の入った建物で、よくぞここまで頑張ってきたなと誉めてあげたい。

そうなんですよ、役場なんて見栄張って立派な建物にする必要ないもの。
それこそ地元建設業者を潤して終わりであとで維持費に四苦八苦。
この支所の建物を見ると、この土地に住む人々の見識の高さがわかりますね。

役所は我慢しても住民は200円でバスに乗れる。
そんな単純なものではないのでしょうけれど、私のふるさとと比べるとその落差に愕然とします。

バスは進みまずは私の最初の目的地の“青函トンネル記念館”へ。

青函トンネルというのは実は複雑な造りをしていまして、
普段列車が通る本坑のほかに作業坑、先進導坑、斜坑、連絡誘導路があります。

この施設の目玉はその斜坑を地下まで降りて、
当時作業坑として使われていた一角に設けられた“体験坑道”までケーブルカーで行けること。

私が真っ先にここを目指したのもこのケーブルカーに乗りたいがためです。

開館は8:40、9:00の“青函トンネル斜坑線”の始発に乗りました。
運転士が乗り込んだケーブルカーは片道8分、体験坑道を見学しまた帰りはケーブルカーに乗ること8分。
行きかえり44分の海底体験でした。

でも、海底に行って帰って来た実感は全然なし。
限られた時間では難しいでしょうがぜひ竜飛海底駅(定点)まで行ける方策を考えてもらいたいものです。
それでこそ、ここにある価値が出てくると思うのですが。

地上に戻ってみればあとは青函トンネルのいろいろな展示があります。
ざっと瞥見して記念館を辞しました。

ところでケーブルカーというのは、頂上の駅のすぐ上にケーブルを操作する運転室があります。
そこでケーブルを伸ばすとゴンドラが下がり、縮めるとゴンドラが上がるという単純なもので運転士はいません。

ところがここにはそんな運転室が見えません。
運転室はなんと、建物の外にありました。
そこに操作員がいて、ケーブルを操作していたんだ。
操作する人が見えないところでケーブルを動かすので、ゴンドラに運転士が必要なんですね。
青函トンネルというのは常識では図れないスケールを持つ工作物だったのだと言えるでしょう。

さてあとは帰りのバスの時間まで、竜飛の街並をじっくり味わうこととしましょう。

続く
コメント
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