北海道新幹線は現在、新青森-新函館北斗間で営業運転されている。同区間における営業係数は200を超え、年間多額の赤字を計上している。
現在、同新幹線の延伸にあたる新函館北斗-札幌間の工事が進められている。トンネル工事において、難工事個所が出ていることで、札幌への延伸開業予定が2038年度になる可能性が高まっている。34年度が有力となっているが、さらに遅くなることが確実視されている。38年度になると、39年3月に開業予定となる可能性が大きい。
延伸区間の8割はトンネルであり、トンネル区間が長いことで、難工事が予想される。当初予定の建設費も上振れとなり、増額されている。最近では人件費や資材価格の高騰により、今後も上振れする可能性が高い。
開業予定が遅れることで、並行在来線の問題について、時間をかけて、さらに協議しやすくなる。JR北海道からの経営分離は新幹線開業時であり、38年度までは猶予が生じるといえる。小樽-長万部間は廃線となることが事実上、決定しているので、今後の焦点は長万部-函館間に移る。
新函館北斗-函館間は新幹線との接続列車が新幹線の発着時刻に合わせて運行されていて、一定の利用者数がいることで、第三セクターである道南いさりび鉄道が経営する可能性が極めて高い。長万部-新函館北斗間は特急を除き、現在でも運行本数が少ないことで、廃線となる可能性も否定できない。ただし、貨物列車の運転が存続される関係で、鉄路は残すことが決定している。
延伸区間は難工事である上に、北海道という寒冷地での工事であり、気象条件も不利である。安全第一で工事を行い、高速交通体系の充実に取り組むことが重要である。