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虐待、放置しない 心愛さんの思い胸に活動 自身も被害、女性漫画家

2019年07月18日 20時09分09秒 | 教育
虐待、放置しない 心愛さんの思い胸に活動 自身も被害、女性漫画家
20019年7月17日 (水)配信共同通信社

 「子どもなりに、自分の置かれた環境を変えたいとずっと思っていた」。虐待防止活動に携わる大阪府出身のエッセー漫画家やぶうちゆうさん(32)は親から虐待を受けてきた。千葉県野田市の小学4年栗原心愛(くりはら・みあ)さん=当時(10)=が死亡した事件と同様、母へのドメスティックバイオレンス(DV)があり、家庭は暴力に支配されていた。
 やぶうちさんは、心愛さんが学校のアンケートで父の暴力を訴え「先生、どうにかできませんか」と書いた心境をおもんぱかる。「心愛さんはどうすれば両親とうまく過ごせるか、考えていたと思う。両親に変わってほしくて、書いたんだろう。彼女の訴えは『もう二度と虐待を放置しないで』という未来への希望として、私たちに託されたと思う」
 物心ついた頃から家には暴力があった。まるで呼吸するのと同じぐらいに当たり前だった。父は子どもだけでなく、母を追い詰める。暴力を正当化しようと、悪いのは誰かとやぶうちさんに尋ねてくる。「逆らうと母と同じ目に遭う」と感じ必死に父の味方をした。怖かっただけではない。「こんな毎日を変えたかった。丸く収めたかった」
 母の怒りはやぶうちさんに向かい、父の暴力も成長とともにエスカレート。気付くと両親から暴言、暴力の被害に遭っていた。転機は高1の時。父の暴力で顔が腫れているのを教員が見つけて通報し、児童相談所に一時保護された。
 両親の言葉の端々に、親自身もつらい経験を背負っていたことは子どもなりに感じ取っていた。父は幼い頃から親戚に預けられ、「何でも一人でやってきた」と話していた。母も、継母から虐待を受けた経験があった。連鎖という言葉は好きではない。「でも、両親の暴言や暴力を責めるだけでは終われない」
 高校卒業後に念願の漫画家になった。大変な子ども時代を送ったのに、デビュー作品「ウチとオカン。」で題材にしたのは家族のこと。虐待には触れず、マイペースな母との関わりを面白おかしく表現した。「つらい経験を笑いに変えたかった」
 昨年から、虐待被害者らでつくる団体「大人の未来」で、当事者の声を発信するなどの啓発活動を始めた。心身の不調や家族との葛藤など「虐待の影響で大人になっても生きづらさを抱える現状を知ってほしい」。当事者が自分たちで解決できなくなったときに外部の支援とつながれるようにすることや、周囲の無理解から生じる二次被害を防ぐための提言も必要だと考えている。
 「子どもだけでなく、過去の虐待経験に苦しむ大人もこれ以上出さないために、被害当事者だからできることを考えていきたい」
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