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子どもの難病治療方法、AIで検索 臼杵市のITベンチャーが国内初

2019年11月10日 10時14分35秒 | 地域
子どもの難病治療方法、AIで検索 臼杵市のITベンチャーが国内初
2019年11月6日 (水)配信大分合同新聞

 ITベンチャー企業「隼斗(はやと)」(臼杵市佐志生)の提供する検索サービス「子ども難病ナビ」が県内外で注目されている。AI(人工知能)を使った多言語対応の検索システムを構築し、世界の医療機関のデータベースにアクセス。未公開を含む膨大な研究データの中から、子どもの難病に関する治療方法を調べ必要な最新情報をピンポイントで引き出せる。九州経済産業局によると、国内初のサービス。
 子ども難病ナビは、各国の医療機関の公開情報だけでなく、一部の非公開情報を活用できることが特長の一つ。難病研究を進める112の医療・研究機関(欧米、中東など計13カ国)が協力し、最新の研究論文などに接続できる。「子どもの治療という公益性から賛同を得られた」と同社。
 12カ国語に対応した検索システムも開発。アクセス可能な約78億8千万件もの医療情報の中から、AIがキーワードに関連性の高い情報を読み取り提供する。
 販売価格は患者家族向けが1件30万円、医療機関向けが月額22万円など。サービスを始めた2018年4月から19年8月までの間、全国の患者家族や病院に計248件を販売した。初年度の19年7月期の売上高は7500万円。20年7月期は国立大学などに販路を広げ同4億円の目標を掲げる。トロント、ニューヨークに日本人の駐在員2人を置き、従業員は5人体制。
 隼斗は17年8月の設立。東京都出身で神学者の木許心源(しんげん)氏(45)が会長、臼杵市佐志生出身のエンジニア毛利隼斗氏(34)が社長を務める。木許会長はカナダ・トロント大を卒業後、同国や米国で大手調査会社などに勤務。妻の出身地である大分県に13年に移住し、毛利社長と知り合った。毛利社長のおいが難病を抱えていたことがきっかけでナビ開発が進んだという。
 県の19年度の補助事業(上限1千万円)を活用し、子ども難病ナビのAI性能向上を図る。国の支援が受けやすくなる九州経済産業局の新連携事業計画にも認定された。
 木許会長は「患者だけでなく忙しい医師にとっても手軽に論文を探せるシステムは需要がある。将来は対象を難病以外にも広げ、患者の役に立ちたい」と話した。
 隼斗は業容拡大のため、近隣にある臼杵市豊洋中学校跡(2017年3月閉校)に本社を移転する。11月末の予定。既に市と建物の賃貸借契約を結んだ。
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