益田医師会病院 歩行支援ロボ導入 足関節の動き補助 効果的なリハビリ期待
2022年12月22日 (木)配信山陰中央新報
益田地域医療センター医師会病院(島根県益田市遠田町)が歩行支援ロボット「RE―Gait(リゲイト)」を、山陰両県で初めて導入した。装着した患者の足関節の動きを専用タブレットで操作して補助する。各自の歩行パターンに合わせたプログラムを設定でき、主にまひが残る患者の歩行訓練で使用。効果的な支援につなげる。
リゲイトは広島大大学院の弓削類教授と早稲田大理工学術院大学院の田中英一郎教授が開発し、全国の40~50施設で導入されている。ロボットの存在を知った病院の狩野稔久院長(68)らが、弓削教授を訪問するなどして検討を重ね、7月末に導入した。
病院では現在、脳卒中でまひが残る患者や変形性膝(しつ)関節症の患者約15人が使用している。足を振りだしたり、踏ん張ったりする歩行周期に合わせ、タブレット端末で足首の角度やタイミングを理学療法士が分析しながら調節する。
靴の中の2カ所にセンサーがあり歩行時の圧力を感知して補助装置が作動。リハビリテーション科の野村道徳科長(41)は使用した患者は歩行が速くなり歩数が減ったとし「即時効果が表れている」と実感する。
従来はつまずかないように短下肢装具などで足首を固定して歩く方法だった。ロボットの助けを受けながら繰り返し歩くことで、より自然な歩行に近づけられる効果が期待される。狩野院長は「病気を受け止めリハビリをする患者の役に立てたい」と話した。
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