フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

1月20日(土) 曇りのち雨

2024-01-21 16:27:21 | Weblog

8時、起床。

チーズトースト、目玉焼き、ハム、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

昨日のブログを書きながら、サブのパソコンで王将戦第二局(一日目)をネット中継で観る。

後手菅井の三間飛車に対して、先手藤井は居飛車穴熊に囲った。後手は穴熊ではなく6三銀(金ではなく)の高美濃に囲った。AIの形成判断は藤井が指しやすい(主導権を握っている)。

藤井の長考で昼食休憩に入る。藤井の昼食はハンバーグ膳。

菅井は鰻の蒲焼膳。

小雨の降る中、恵比寿ガーデンプレイスの東京都写真美術館へ行く。

恒例の「日本の新進作家」展。今回で20回目になる。

会場入口の「主催者あいさつ」の中にイギリスの詩人オーデンの「一万メートルの深海のような深い孤独」という言葉が引用されている。

この「深い孤独」と5人の写真家はどう向き合っているか、というのが本展の見どころのとのことである。演習「現代人と孤独」の参考になる(かな)。

渕上裕太は上野公園に足繫く通ってそこで出会った人たちのポートレイトを撮っている。

ポートレイトとは撮る者と撮られる者とのコミュニケーションである。

夢無子はウクライナに滞在して、日記を付けつつ写真を撮っている。暗幕の中のミニシアターのような場所で日記と写真をスクリーンに映していた。スクリーンの写真は撮ろうと思えば撮れたのだが、観客たちの気が散るといけないので撮らなかった。

山上新平は仄かな明かりと薄暗さの中で自然や人間を撮っている。

同じポートレイトでも、撮られる者は渕上のポートレイトのように撮る者を直視していない。つまりコミュニケーションはあからさまではない。

星玄人は大阪西成や新宿歌舞伎町といった夜の町で出会った人たちを撮っている。

渕上のポートレイトのように撮られる者は撮る者を見つめている。しかし、そのコミュニケーションはつかの間のもので、ポートレイトというよりもスナップという言い方がふさわしいように思える。

うつみゆみこはここまで観てきた写真家たちとはタイプがまったく違う。彼女は他者を撮ろうとはしていない。

あくまでも自己の内なる世界のイメージを表現しようとしている。そして観る者をそこに誘い込もうとしている。それもまたひとつのコミュニケーションのありかただろう。去る者は追わず、来る者は拒まずということだ。

ショップで図録を買い、館内のレストランで改めて展示会を振り返る。

やさしいカレーとルーロー飯のあいがけ。

食後に珈琲。

2時半ごろ、美術館を出て次の場所へ移動する。

渋谷から銀座線に乗って赤坂見附へ。

赤坂見附駅の改札で卒業生のサワチさん(論系ゼミ7期生)と待ち合わせ彼女の案内でビルの間の細い路地を通ってカフェへ。

案内されたのは彼女がときどき利用するという「香港贊記茶餐廳」(ホンコンチャンキーチャチャンテン)。

メニューを見ながら注文するものを相談する。

この厚揚げのようなものはピーナツバターを使ったフレンチトーストのようなもの(花正醤多士)。

彼女に切り分けていただく。

これは腸粉(チョンファン)という水餃子のようなワンタンの皮のようなもので海老を包んでいる。フレンチトーストとの組み合わせがいい。甘いものとしょっぱいもの。

ドリンクは香港式ミルクティー。

彼女は11月にヨーロッパ旅行(ドイツ、オーストリア、チェコ)に行ったのだが、そのお土産をいただいた。

これはそのときの写真。すごく寒かったそうである。円安もすごかったが、それについては何も考えないことにしたそうである(笑)。

彼女が将棋会館建て替えのクラウドファンディングの話を始めたので、びっくりする。将棋に関心あるとは知らなかった。実は、将棋そのものは知らないのだが、クラウドファンディングのお返しで藤井聡太と「しろたん」がコラボしたグッズがもらえるというので8000円を出資したのだ。彼女が手に持っているのは「しろたん」(のパス入れ)で子供の頃から「しろたん」が好きなのだそうだ。

藤井聡太も「しろたん」の愛好者なのだそうである。知らなかった(「しろたん」自体もしらなかった)。これが藤井聡太+「しろたん」のコラボグッズ(ポーチ)らしい。やるな将棋連盟。

さて、もう一軒、カフェに行きましょう。

彼女が案内してくれたのが「コヒア アラビカ」。ここは気になってはいたが彼女もまだ入ったことのないカフェだそうだ。

「いくわよ。ついてらっしゃい」(そんな言い方はしてません)

地下に下りていく。異世界の入り口のようである。

開店して50数年になるという高級珈琲店である。

マスターがわれわれの好みを聴いて、勧められたのが、私はウィインナ珈琲(別名・ウィーンの恋)。彼女はモカマタリ(別名:甘味な約束)。モカマタリもちょっと飲ませていただいたが、苦みのない清冽な味わいで、これまで飲んだことのないタイプの珈琲(ベトナム珈琲の対極にあるような)である。

マスターは年齢不詳の方で、尋ねたら、私より2つほどお若かった。珈琲についてあれこれ話していただいたが、そのうち、料理一般のことやドラマや舞台のことに話が広がった。おそらく店に来るいろいろな分野の方と話をされているのだろう。カフェが社交(おしゃべり)の場であるということをまさに体現されているマスターである。

店を出たのは6時頃。

一緒に銀座線に乗り、私は新橋で降りた。今日はお付き合いいただいてありがとう。カフェ巡りの醍醐味を味わえましたね。

帰宅してネットTVで王将戦の封じ手の局面を確認する。封じ手(先手)の予想は4六角と引く手が本命である、すでにこの局面、藤井の優勢、いや、勝勢らしい(80%の確率で藤井勝ちとAIは判断している)。タイトル戦の一日目でそんなことになるのは珍しい。

夕食はポークソテーのトマト野菜スープ煮、しらすおろし、柚子大根、ごはん。

食事をしながら『ブラタモリ』黒部渓谷編の後半をライブで観る。

チャイと風呂に入る。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。

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