大橋社労士の気まま日記

仕事上のエピソードや日常の出来事、日頃興味を持ったことなどを随時ご紹介していきます。

「就業規則」は何のために作るのか

2008-08-05 11:20:35 | Weblog
月に一度の「ためになる話シリーズ」です。
今回は「就業規則」について取り上げたいと思います。


色々な意見があると思います。あるいは必要性を感じないとか、なんか堅くて社員を縛るようなイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれません。
この問いに対する「私の意見」を述べてみたいと思います。どうぞご参考になさって下さい。

①経営者(社長)の思いを社員に伝えるため
「こんな会社にしたい」「こんなサービスを提供したい」「こんな社員の集まる会社にしたい」という経営者の気持ちが一人でも多くの社員の方々に伝わるものでなくてはなりません。

例えば・・・、
・就業規則の前文や第1条に「経営理念」を入れます。
⇒社員の方々は「何のために仕事をしているのか」を常日頃から考えるようになります。

②会社が期待する社員像を明確にし、毎日気分よく働いてもらうため
日常生活の大部分を会社で過ごすわけですから、会社が社員に何を期待しているかをはっきりさせないといけませんし、何よりも毎日気分よく活き活きと働いてもらわなければ「いい仕事」はできません。

例えば・・・、
・「業務上必要な場合には労働時間を延長し、また休日に労働させることがある。その際には、会社は下記の通り割増賃金を支払うこととする。」
                 ↓
「会社はみなさんが働いた時間に対して賃金を払いますから、役割を果たすためならどんなに働いてもかまいません。ただ、プライベートでも充実した時間を過ごしてほしいので、できる限り決められた時間の中で役割を達成して下さい。」

つまり、会社の考えや思いを「条文に落とし込む」のです。

③ルール・基準を明確にし、労使トラブルなどのリスクを回避するため
上記①・②のことが盛り込まれていて、世の中の法律にきちんと基づいていれば、この部分はおのずと達成できると思います。

今まで述べたことを満たすためには、まず「わかりやすい文章であること」が必要です。
つまり“脱専門用語・短く簡潔な文章・読みやすい構成・適正なボリューム etc.”
それから、「みなさんにきちんと知ってもらうこと」が必要です。社長や総務部の机の中に眠っていてはダメです。就業規則は社員のみなさんのためのものです。伝わらなければ意味がありません。

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