大橋社労士の気まま日記

仕事上のエピソードや日常の出来事、日頃興味を持ったことなどを随時ご紹介していきます。

“マイナス思考(ネガティブ)”は本当にダメか?

2019-08-03 09:22:57 | Weblog
今回は月に一度の「ためになる話シリーズ」です。

よく「マイナス思考(ネガティブ)なんてのはダメで、常にプラス思考(ポジティブ)でいくのがよい」などと言われたりします。が、本当にそうでしょうか? 今回はその辺りを検証してみたいと思います。
(以前にも掲載しましたが、再掲載のご要望もあり、一部改編した上でお届けします。)

◎“ネガティブ”は人間にとって必要な感情
元々、日本人は「ネガティブを基調とした文化」に根ざしているという研究結果があります。ということは、そこに無理矢理“ポジティブ思考”を押しつけてそれに変換することを求めるということは、精神基盤に無理や齟齬が生じる恐れがあります。
また、人間の左脳の前頭前野は“ポジティブ感情によって活性化”し、右脳の前頭前野は“ネガティブ感情によって活性化”すると言われています。
つまり、ポジティブもネガティブも人間にとってどちらも必要な感情であり、どちらかに偏ると脳内のバランスが崩れてしまうわけです。
ポジティブ思考による弊害などということは日頃あまり話題に上りませんが、まさにそこが盲点とも言えましょう。
ポジティブ感情が行き過ぎると、「自分の能力を過大評価する」「非現実的な楽観主義に陥る」「自身の感情によって周りの環境がコントロールされていると誤解する」というようなことが起こります。これは非常に危険な状態だと思いませんか?
何事も行き過ぎはよくないということですね。

◎“ネガティブ感情”を上手く利用する

前述のように、ポジティブ思考の行き過ぎは危険な状況を招く恐れがあり、加えて日本人は「ネガティブ思考が得意」ときていますから、これは両方を上手く組み合わせて脳内のバランスを整えていくのがベストではないかと思います。
ポジティブな方の良い点は色々な所で散々言い尽されていますから、あえてここでは改めて述べません。
一方、ネガティブの良い点はといいますと、一般的には「物事を公平にかつ正確に判断できる」「記憶力に優れている」「ルールをきっちり守り、間違いを的確に見つけられる」とのことです。
ということは、ネガティブ思考の方も活用しない手はありませんよね。
マイナスやネガティブという単なる言葉的なイメージに惑わされることなく、どちらかに過度に偏らないようコントロールが必要ということになりましょう。
さて、とはいうものの、自分の感情を的確にコントロールするというのは難しい・・という方もいらっしゃいます。そういったセルフコントロールが上手くいかないと思う方は、仕事上のパートナーや友人などにできるだけ自分と正反対と思われる性格の人を多く選んだり、近くに置いておきましょう。
人は、ついつい自分と同じようなタイプの人と仲間になろうとする習性がありますが、このような意識付けをすることで感情の偏りが抑制され、バランスのよい思考が自ずと培われていきます。
要は、何事もバランスが大事で、どちらかに過度に偏るのはいけないということかと思います。

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