大橋社労士の気まま日記

仕事上のエピソードや日常の出来事、日頃興味を持ったことなどを随時ご紹介していきます。

「楽しくやりがいのある仕事」とは?

2009-04-30 08:43:48 | Weblog
今回はあるペンキ屋さんのお話です。

その人は中学を卒業してすぐ家業のペンキ屋を手伝い始めました。
ただ、注文やグチの多い父親の仕事ぶりに嫌気がさしたこともあり、仕事に対して全く面白みを見い出すことはできませんでした。

「こんなつまらない仕事に明け暮れたまま人生を終わりたくない・・」と思い始めていた時、ある集まりで一人の学生と知り合いました。
この学生はその人がペンキ屋と知るや、自分の錆びついて古くなった自転車を塗ってもらうよう依頼しました。

その時は半ば仕方なく引き受け、実際に塗り始めました。塗装の腕自体はそこそこのものを持っていましたので、見る見るうちに自転車は変貌を遂げ、新品と見間違うばかりになりました。

学生はとても喜んでくれ、毎日その自転車でうれしそうに学校に通うようになりました。
その様子を見ていたペンキ屋さんは、自分が何気なくしたことがとても人の役に立ち喜ばれていることに気付きました。そして、今までつまらないだけだった自分の仕事に少しだけ誇りが持てるようになったのです。

その後のある日、今度は警察から「ペイント教室」の講師の仕事を頼まれました。これはその学生の知り合いの警察官からの依頼で、きれいな色を塗ればみんな自転車を大切にするだろうから街なかの放置自転車を少しでも減らせるのではないか・・と考えてのことでした。

早速各地でペイント教室を開催した所、どこも大盛況で、彼に対する仕事の依頼も格段に増えました。

自分の仕事が多くの人に喜ばれ評価され、そして収入もたくさん入ってくる。彼は今までの気持ちがウソのように仕事がおもしろくて楽しくて仕方ありません。

「ペンキ屋はつまらない仕事なんかじゃない。社会から必要とされている素晴らしい仕事で、時には人の心を感動させる最高の仕事だ!」と思えるようになりました。

キッカケは何となく知りあった学生からのひょんな依頼でした。ただ、そこから彼の仕事に対する考え方・取り組み方が劇的に変わったのです。


“つまらない仕事なんかない。仕事に関わる人の姿勢が仕事を面白くしたりつまらなくしているにすぎない。” 
これもそんな大切なことが学べるエピソードではないかなと思います。

(今回のお話は、福島正伸著:「どんな仕事も楽しくなる3つの物語」から一部引用・編集したものです。)
コメント
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