舞台は海外の某リゾートホテル。
ホテルの目の前にはすばらしいオーシャンビューが広がっています。
時は夕暮れ時。
とてもきれいな夕陽を望むそのプライベートビーチに一人の青年が佇んでいました。
そろそろ夜の帳も下りるので、傍らではホテルの従業員さんがビーチのパラソルやイスなどを片付け始めています。
青年はその従業員さんに近づいてこう言いました。
「すみませんが、イスを2つだけここに残しておいてくれませんか?」
「ああ、いいですよ。」
とその従業員さんは快く承諾し、それとなくそのわけを尋ねました。
「実は今日、彼女にプロポーズをするのです。せっかくなので、この夕日を前にしたすてきなビーチでしたいと思いまして・・・。」
それを聞いた従業員さんは、軽く一礼をしてその場を離れました。
そして、ホテルの建物に戻ると足早に衣裳部屋に行き、タキシードに着替えました。その足で今度はレストランに行き、シャンパンとハート模様の入ったグラスを2つ用意しました。
彼女がビーチに出てくる所を見計らって、その従業員さんもビーチに出ていき、何も言わずに2人の前にシャンパンとグラスを置きました。
「どうぞ。」
とひと言だけ言い、シャンパンをグラスに注ぐと、一礼だけしてまた建物の方に戻っていきました。
青年はその一従業員の心づかいにとても感動しました。
イスを2つ・・・と言っただけなのに、ここまで心のこもったきめ細かいサービスをしてくれた。
もちろん、プロポーズは成功しました。
そして、結婚式もぜひこのホテルで挙げたいと心に決めました。
後日、青年は感謝の手紙をホテルに送りました。
そして、このエピソードをことあるごとに周りに話しました。
「このホテルに私も泊まってみたい!」
そういった声をたくさん聞きました。
手紙を受け取ったホテルの方でも、このエピソードを全従業員に伝えました。
今度は自分がこういう感動のサービスをしよう! 自分ならこのようにお客さんの心をつかむんだ! というような意識が芽生え、さらにサービスが成熟していきます。
今ご紹介したのは、日本でも年間の売上が常にトップのホテルでのお話です。
「クレド」で有名・・・と言えばもうおわかりですよね。
(人から聞いた話を文章にしたので、うまく伝えられたかは疑問ですが・・・。)
他にもこんな話を聞いています。
閉店時刻間際のバーに駆け込んできたお客さんがいました。
普通は「すみません、もう閉店のお時間ですので・・・」となるところを、このホテルではこのように答えたそうです。
「もうすぐ閉店のお時間となってしまいますが、せっかく数ある中から当ホテルのバーをお選びいただいたのですから、ビールの一杯だけでもどうぞ召し上がっていって下さい。」
お客さんの方は(一杯のビールを実際に飲むか飲まないかは別として)その心遣いに感謝しつつ、「今度はゆっくりお酒が飲めるように早い時間にまた来よう!」と思いますよね。
もうひとつ。
宿泊の予約をした際に満室だった場合、普通は「すみません。あいにくこの日は満室でして・・・。」となりますよね。
このホテルではこのように答えてくれたそうです。
「数あるホテルの中から当ホテルをお選びいただきましたのに、この日は満室となっておりまして申し訳ございません。ただ、少々お時間を頂ければ近くのホテルの空き状況を確認した上でご連絡差し上げますが、それでよろしいでしょうか?」
お客さんとしては、希望のホテルが満室ということは残念であると同時に、また自分で一からその日の宿泊場所を探さないといけなくなります。
このように言われたら、手間が省けるだけでなくこのホテル自体にとても好印象を持ちますよね。
そして、「今度は早めに予約を取るようにして、ぜひこのホテルに泊まろう!」と思うことでしょう。
人気があってリピーターの多いホテルの条件というのは、値段でも部屋の豪華さでも景色のよさでもないのですね(←もちろんこれらも重要な条件ではありますが。)。
お客様一人一人の心に響くサービスがいかにできるかというところだと思います。つまり、従業員一人一人がどれだけお客様を大切にし、決してマニュアルにはない心のこもったサービスができるかということが重要なのでしょう。
このようにして、新しいお客さんをどんどん取り込み、リピーターもどんどん増やしていく。同時にそこで働く従業員さんたちも、どんどん人間的に成長していく。
とても好循環なひとつのビジネスモデルとも言えるのではないでしょうか。
ホテルの目の前にはすばらしいオーシャンビューが広がっています。
時は夕暮れ時。
とてもきれいな夕陽を望むそのプライベートビーチに一人の青年が佇んでいました。
そろそろ夜の帳も下りるので、傍らではホテルの従業員さんがビーチのパラソルやイスなどを片付け始めています。
青年はその従業員さんに近づいてこう言いました。
「すみませんが、イスを2つだけここに残しておいてくれませんか?」
「ああ、いいですよ。」
とその従業員さんは快く承諾し、それとなくそのわけを尋ねました。
「実は今日、彼女にプロポーズをするのです。せっかくなので、この夕日を前にしたすてきなビーチでしたいと思いまして・・・。」
それを聞いた従業員さんは、軽く一礼をしてその場を離れました。
そして、ホテルの建物に戻ると足早に衣裳部屋に行き、タキシードに着替えました。その足で今度はレストランに行き、シャンパンとハート模様の入ったグラスを2つ用意しました。
彼女がビーチに出てくる所を見計らって、その従業員さんもビーチに出ていき、何も言わずに2人の前にシャンパンとグラスを置きました。
「どうぞ。」
とひと言だけ言い、シャンパンをグラスに注ぐと、一礼だけしてまた建物の方に戻っていきました。
青年はその一従業員の心づかいにとても感動しました。
イスを2つ・・・と言っただけなのに、ここまで心のこもったきめ細かいサービスをしてくれた。
もちろん、プロポーズは成功しました。
そして、結婚式もぜひこのホテルで挙げたいと心に決めました。
後日、青年は感謝の手紙をホテルに送りました。
そして、このエピソードをことあるごとに周りに話しました。
「このホテルに私も泊まってみたい!」
そういった声をたくさん聞きました。
手紙を受け取ったホテルの方でも、このエピソードを全従業員に伝えました。
今度は自分がこういう感動のサービスをしよう! 自分ならこのようにお客さんの心をつかむんだ! というような意識が芽生え、さらにサービスが成熟していきます。
今ご紹介したのは、日本でも年間の売上が常にトップのホテルでのお話です。
「クレド」で有名・・・と言えばもうおわかりですよね。
(人から聞いた話を文章にしたので、うまく伝えられたかは疑問ですが・・・。)
他にもこんな話を聞いています。
閉店時刻間際のバーに駆け込んできたお客さんがいました。
普通は「すみません、もう閉店のお時間ですので・・・」となるところを、このホテルではこのように答えたそうです。
「もうすぐ閉店のお時間となってしまいますが、せっかく数ある中から当ホテルのバーをお選びいただいたのですから、ビールの一杯だけでもどうぞ召し上がっていって下さい。」
お客さんの方は(一杯のビールを実際に飲むか飲まないかは別として)その心遣いに感謝しつつ、「今度はゆっくりお酒が飲めるように早い時間にまた来よう!」と思いますよね。
もうひとつ。
宿泊の予約をした際に満室だった場合、普通は「すみません。あいにくこの日は満室でして・・・。」となりますよね。
このホテルではこのように答えてくれたそうです。
「数あるホテルの中から当ホテルをお選びいただきましたのに、この日は満室となっておりまして申し訳ございません。ただ、少々お時間を頂ければ近くのホテルの空き状況を確認した上でご連絡差し上げますが、それでよろしいでしょうか?」
お客さんとしては、希望のホテルが満室ということは残念であると同時に、また自分で一からその日の宿泊場所を探さないといけなくなります。
このように言われたら、手間が省けるだけでなくこのホテル自体にとても好印象を持ちますよね。
そして、「今度は早めに予約を取るようにして、ぜひこのホテルに泊まろう!」と思うことでしょう。
人気があってリピーターの多いホテルの条件というのは、値段でも部屋の豪華さでも景色のよさでもないのですね(←もちろんこれらも重要な条件ではありますが。)。
お客様一人一人の心に響くサービスがいかにできるかというところだと思います。つまり、従業員一人一人がどれだけお客様を大切にし、決してマニュアルにはない心のこもったサービスができるかということが重要なのでしょう。
このようにして、新しいお客さんをどんどん取り込み、リピーターもどんどん増やしていく。同時にそこで働く従業員さんたちも、どんどん人間的に成長していく。
とても好循環なひとつのビジネスモデルとも言えるのではないでしょうか。