若女将の修行日記

『写真館の若女将・成長記録』のはずが、いつのまにか『若女将のおとぼけな記録』になっていました。

なるには

2009-04-13 20:13:22 | マツモト写真
中学校の図書室で撮影があり(写真屋さんは色々な場所をお借りするんです)、待ち時間に本棚を眺めていました。懐かしいシリーズを見つけました。

それは、「なるにはBOOKS」シリーズ。『○○○(職業名)になるには』という題名の本がズラリと並ぶそのシリーズは、「将来、何になろっかなー」と無限の可能性に心を躍らせていた幼い私の大好きなシリーズ本でした。『看護婦』、『ケーキ職人』、『学校の先生』……色々な仕事に就く自分を想像しながら、わくわくと読んだ記憶が蘇りました。その頃、『写真・八ミリクラブ(二代目が部長)』のお荷物的存在であった私が、写真館の女将さんになるとは夢にも思っていなかったので、自らを自らの手で食べさせていくための職業を、本気で探していました。あの頃、何か別の『なるには』を本気で目指し、その道を突き進んでいたら、今の生活とはかけ離れた毎日を送っていたのかも……。

今日は、あの日の自分目線ではなく、大人目線で、久しぶりに『なるには』シリーズを物色。一番興味をそそったのは、『力士になるには』。力士になるにはどんな努力が必要なのか、是非読んでみたいですねぇ。


幸せな日

2009-04-12 21:37:51 | 音楽(足利市民合唱団)
久しぶりに、仕事ではない披露宴。
それも、合唱団の中で生まれた若いカップルの結婚式ということで、私は前々からとても楽しみにしていました。

「絶対最初に泣く」と、賭け事の対象にされていたらしいのですが、皆さんのご期待に沿うことができ、良かったです(教会のお父さんとの入場って、自分のときに号泣したもんで、ついヒトゴトでも泣けてしまう)。

「あの~、新婦とどのようなご関係の方々なのですか?」と隣に座っていたご親族に尋ねられてしまったほどの大騒ぎ(大はしゃぎ)をした私達でしたが(新婦は恥ずかしがりやで、おとなしいお嬢さん)、最後はおとなしくなってしまいました。

大抵、披露宴の最後に行われる「手紙朗読」。お涙頂戴シーンだよ、と分かっていてもつい泣いてしまう苦手な場面ですが、今日は違いました。彼女は我が合唱団の中の自他共に認めるエース。「本当は感謝のコトバを述べるところですが」と言って、日本の古く美しい『初恋』という曲を歌ってくれました。

いつも「どうしよう、どうしよう」が口癖で、緊張したり泣いちゃったりする彼女が、歌う時だけは別人のように堂々としてしまう。他の人にはない繊細さで暮らしている彼女に、神様が与えてくれた強いチカラだと思います。

コセキちゃん、イリエくん、本当におめでとう!私は嬉しいよ、本当に。



そして、大騒ぎした私達のことを、大目に見てくれたら、なお嬉しいです。

シャッターチャンス

2009-04-12 11:20:31 | マツモト写真
大きなカメラとレンズをとっかえひっかえ、影の二代目(義姉)が桜の花吹雪と格闘(撮影)していました。「いやぁ、待ってると風が吹かないよ」と戻ってきて、外を眺めていると風がサーッ。一斉に花びらが舞っていきました。


10年位前でしょうか。二代目と私がまだ東京に暮らしていた頃。ある大きな流星群がやってくるというので、暗い空を求めて、仕事が終わった後足利へ向かいました。カメラの機材を山のように担ぎ、義父と共に秘密の撮影場所へ。私は寝袋と毛布に包まって地面に寝転び、観測体制OK!そして、二人は「わー、きれーい。流れ星だー。願い事なんて言えないよー、早いよー」と騒ぐ私を無視して、一生懸命、撮影のセットを組んでいました。

その時、ものすごく大きな星が流れていきました。一瞬コトバを失った後、「うわっ、うわっ!すごいデカい!!」と叫んだ私に二人は反応。二人が目にすることが出来たのは、あまりの大きさに生じた残像の星の尾っぽだけでした。その後、二代目は勤めていたスタジオの師匠と電話連絡をとり(師匠も、別の場所で撮影中)、「今のはスゴかったなあ!」と言われて、落ち込んでいました。

明方に足利を出発。私はそのまま職場へ向かいましたが、二代目は「流星翌日特別休暇」でお休みでした。

喪中

2009-04-11 14:44:57 | 日々雑多
この2週間、基本的にテレビやラジオ等、外部からの音のない生活をしています。

買い物中の店内や、髪を切ってもらっている時のバックミュージックなどが、やけに耳に鋭く入ってくるようになりました。無音の中で生活をしているので、耳が音を見つけると、貪欲に集めようとするせいかもしれません。

今更考えても何も、どうすることも出来ないこと、無音の中に座っていると、そんなことばかり考えてしまうけど、そういうことを考える時間を、いにしえの人は「喪中」と呼んだのかもしれません。今では、ずっと黒い服を着て過ごす訳ではないし、笑ったり、働いたり、普通にしてしまっていますが、ふっと静かになったときは、いつも亡くなった人のことに思いを寄せる期間。とても大切な月日なのかもしれません。

喪が明けるまで、時間はまだあります。もう考えても何も変わらないことよりも、義父の楽しい思い出を考えるようにしていかなくては、と思っています。だって、病気がつらくても、いつも明るく頑張っていたのは、誰でもない、義父だったんですから。

今、私の中に重く落ちている悔いの思い。これからの人生に無駄にはしません。




桜吹雪のもたらす光景

2009-04-10 14:19:54 | 日々雑多
今年の桜ウイークは天候に恵まれています。今日も、『ピッカピカのいっちねんせっ』が、満開の桜の下をくぐり、入学式に向かっていました。写真屋さんとしても、桜をバックに新入生集合写真を撮影することが出来、ありがたい限りです。


今日辺りから、我が家の前の桜並木は第2章『桜吹雪の幕』がはじまりました。風が吹いて、一斉に花びらが舞う様は、コトバにすることが出来ない美しさです。金さんが、つい刺青にしてしまった気持ちもよく分かります。


ドパパパパパーッとやってきたバイクのおじさんが、ド・パ・パ・パ……位に速度を落として眺めて行きます。納品にきてくれた業者のお兄さんが、トラックのドアを開けたまま、しばし見惚れています。中学生の男の子が自転車を停めて、携帯電話で一生懸命撮影しています。ペチャクチャとおしゃべりしていたおばさま6人組が、風が吹いた瞬間にシーンと黙って空を見上げました。

とても美しい風景に人々が息を呑む様、それはとても幸せな光景です。

春に物思い

2009-04-09 18:18:40 | その他
春満開でございます。

桜も満開、菜の花全開、なんとも気持ちの良い季節です。

昨日、車で移動中に窓の外を眺めながら、つらつらと考えていました。「抜けるような青空と淡いピンクの桜って相性いいなー」とか「緑の草原に咲く黄色の菜の花ってカワイイなー」とか感じつつ、ヒトの感覚として、『はて?どっちが先なのかな』と。

もともと、『青と桜色』や『緑と黄色』は、ヒトにとって心地よい色合わせであって、春の桜や菜の花がヒトの感覚の幸せニーズに奇跡的にマッチした色合いなのか。はたまた、その自然界の組み合わせを見続けたヒトが、だんだんと心地よい色合いだと、感じるようになっていったのか……。タマゴとヒヨコ論のようですが。

そして帰り道。虹を見つけ、あぁ、自然界の色というのは完璧だ、と脱帽しました。

なんてコトをつらつら考える辺りが、まさに春って感じですかね。

保守派

2009-04-08 21:57:00 | その他
先日、「納豆買ってくる」と出掛けた二代目が『黒豆納豆』なるものを買ってきました。文字通り、黒い納豆です。しかも、わさびと醤油で頂くという……。静かなブーイングで向かえ、「私は普通のを食べる」と、新モノには挑戦せずに、「食べ物に関しては、保守的なのよね」と、胸をはった私。

今日、お花見会場で撮影をしました。周りには露天がいっぱい!撮影する二代目を放っておいて、私は露天で買い喰いをしていました。

「お姉さん!絶対美味しいから、一つ買って!」と声をかけられ、昨日1つ歳を重ねた私は「お姉さん」という言葉に敏感に反応してしまい、モチポテトをひとつ。外国人の女性が売っていて妙に説得力があったジャーマン・ソーセージをひとつ。そして、「ピザ焼き」をひとつ。

ピザ焼き?たこ焼きのタコの代わりに、ハム・チーズ・ピーマンが入っていて、ピザソースとマヨネーズで食べるという、ピザとたこ焼きの融合体でした。「栃木では1軒、全国でも5軒だよ」と胸をはるおじさんのコトバに胸を躍らせて口に放り込みましたが……。

「尚美は食べ物に保守的だって言ってたのにねぇ」と二代目。やっぱり、食べ物に関しては保守派に戻ることにします。

大盛り→普通盛り?

2009-04-07 17:44:51 | その他
二代目は、割とこまめな性格らしく、業務日誌に撮影記録を書き留めています。これがとても便利な代物で、例えば今日は、市内の高校の入学式だったのですが、昨年の今日のページを朝確認して、忘れている物事はないかチェックしたり、撮影中に気をつけることは何かを思い出したりすることができます。

そして、その日誌には、ちょっとしたプライベートなメモ書きも残されていることがあります。「しゃぶしゃぶを食べた」とか、「尚美が食事中に床で寝てしまった」など。

昨年の今日、入学式の撮影記録の最後に、「尚美の誕生日。『ナポリの食卓』で食事(大盛り→普通盛り)」という記載が。

えーっと、どのような意味なのでしょう、二代目?

焼きそば日本一

2009-04-06 09:19:35 | その他
以前、薦められて『日本でいちばん大切にしたい会社』という本を読みました。先日都内に行ったとき、電車内に大きな吊広告も出ていたので、かなり話題になった本なのかもしれません。

丁寧に懸命に経営していて、且つ、事業的にも成功している会社を取り上げた本で、私には不思議な安心のようなモノを与えてくれた本でした。方法はまだまだ未熟だけど、スピリット的には間違ってないぞ、と背中を押されたような気がして。

この本を読んだ直後(真冬)、『とみや』の焼きそばを買いに行きました。二代目が「僕の3?年間の焼きそば人生の中で1番」と断言するポテト入り焼きそばのお店です。チャルメラおじさんのような屋台車なので、注文した後は、ソースのいい匂いの中で寒空の下、足踏みをして待っているしかありません。ところが、「あの赤い車ですよね?どうぞ、車内で待っていてください」と言ってくれ、焼き終わった焼きそばをダッシュで運んできてくれました。ファーストフードのドライブスルーよりも、不思議と温かく感じるサービスに、「あぁ、このお店も大切にしたいお店だな」と感じたのでした。

撮影を無事終えて、お客様をお見送りしながら、家族で桜を見上げていたら、友人が自転車でやってきました。手には一目でそれと分かる、ソースの染みた新聞紙包み。温かい差し入れでした。



カメラ率

2009-04-05 16:08:39 | その他
ウチの店の前は、桜並木です。現在八部咲き、青空でそよ風も心地よく、お花見日和です。朝からお散歩の人がたくさんいます。

そして、そんな皆さんの手に、かなりの確率でカメラが。ちょうどウチの前に垂れ下がっている枝が、毎年早咲きで、今日はもう満開なので、皆さん足を止めてカメラを構えていらっしゃいます。ブラブラとゆっくり歩き、桜の前でカメラを構える人々の姿というのは、本当に幸せな構図。亡くなった義父がこの土地を心から愛していたのは、納得です。

さっきお線香をあげに来てくれた姪が、「あーちゃんち、ずるい」(あーちゃん=私)と、あまりにも恵まれた立地条件を羨ましがってくれました。そうだね、本当に。いい所だよね、あーちゃんち。