OL1年生のころ、押しかけ同居させてもらった母方の祖母は、小さくて可愛くて、いかにも「おばあちゃんっ」という人だったのですが、意見・行動はいつもクール(どちらかというと辛辣)で、面白い人でした。
その後私が一人暮らしを経て結婚した数年後、おばあちゃんは倒れて、入院しました。都内に暮らしていた私は勤め帰りに、意識の戻らないおばちゃんのいる病院へ通っていました(毎日、恵比寿駅からバスに乗ったので、今でも恵比寿駅に行くと何となくさびしい気持ちになる)。
そんな日々が数週間続いたでしょうか?突然おばあちゃんが意識を取り戻して、話も出来るようになりました。喜び勇んで、「こんなことがあってね、あんなことがあってね、でねでね」と話す私を遮り、「冷蔵庫にプリンがあるから、食べて、もう帰りなさい。」と言われました。まぁ、正直言って普段の言動からいって、さほど不思議な言い分ではなかったので、「相変わらずだなぁ」と苦笑して、プリンを食べて、帰りました。
それから数日後だったかな。もうおばあちゃんと話せなくなっちゃったのは。
だからね、最近妙にハヤっているこの曲の、「ちょっと話しただけだったのに、『もう帰りー。』って、病室を出された。」のくだりを、買い物中のスーパーマーケットとかで聴かされると、困るんだよね、ホントに。
おばあちゃんの『鍋つかみ100個作るぞ大作戦』の作品が、そこにも残ってたね。私もまだ使ってるー。大切に使ってくれて、ありがと。
「べっぴんさん」のフレーズに私はもう号泣を通り越して、激泣でした。