空のよろこびをよろこんでいると自分のよろこびというものがいらない。風のよろこびをよろこんでいると自分のよろこびというものがいらない。光のよろこびをよろこんでいると自分のよろこびというものがいらない。別仕立てがいらない。
空のよろこび以上のよろこびはなかったのだ。風のよろこび以上のよろこびはなかったのだ。光のよろこび以上のよろこびはなかったのだ。
空のよろこびは何をよろこんでいるのか。風のよろこびは何をよろこんでいるのか。光のよろこびは何をよろこんでいるのか。よろこびの宇宙を造っていることをよろこんでいるのだ。宇宙中がよろこびで満ちあふれていることをよろこんでいるのだ。そしてこの自分がそれに気づいて全体のよろこびに同化同調していることをよろこんでいるのだ。