雨。何処にも行けない。孫たちを何処にも連れて行けない。雨に濡れてもいいところは何処か? そういう訳でウミタマゴへ、やって来た。此処は大分県大分市にある水族館である。館内で孫たちを放って、爺婆は休憩所で一息をつき、うつらうつら寝入ってしまった。春休みの親子連れで賑わっている。さまざまなショーが繰り広げられて歓声が響いている。オトナ料金は2200円。子供は半額。それでも黒山の人だかり。九時半に家を出て今はもう15時を過ぎた。まだまだ彼らは戻ってこない。今夜は別府温泉に投宿する。
サイクリングを楽しんだ。久しぶりだった。三台とも変速ギアチェンジ機能が付いている。イオンショップの一角にある自転車屋に立ち寄って自転車三台のチェックをしてもらった。うち二台はスポーツ車タイプ。車体がスリムで軽い。もう一台は折りたたみ式で、車輪が小さい。これは古い。アチコチが傷んでいる。チェーンカバーも外れてしまっている。これに小学生三年生の孫(女の子)が、サドルを低い位置にして。乗っていた。自転車屋さんが4人いて、皆がこれに乗るのは危険だという。口を揃えて言う。乗らない方がいいと力説する。さあ、困った。孫に怪我をさせてはならない。町中を走っていてもしものことがあったらいけない。修理するにも部品がないという。お借りできるものがないかと問うが、それはないという返事。困った。立ち寄らなければよかったと思った。ここから我が家までともかく帰らなければならない。それでとうとう口車に乗ってしまうことになった。陳列棚にあった新車に買い換えることにした。目の覚めるような青空色。スマートだ。思わぬ出費だった。孫は大いに喜んだ。
気温上昇。毛布を蹴飛ばしてしまった。昨日サイクリングしたときに見かけた桜並木も0,5分咲きになっていた。チラッと白いものが見えた。今日は3月31日。午前1時を回ったところ。明日からは4月。この高い気温上昇を察知して、桜🌸は一気に綻ぶであろう。女の人が着物の帯を解くように。千人万人の女の人の着物の帯が今夜は一斉に解ける音がしているに違いない。桜の体内には温度変化を察知するセンサーがあって、これが変化を逃さない。人間と変わらない。そこが不思議といえば不思議だ。硬い木質のどこら辺りにそれがあるのだろうか。敏感に反応しているのは木の幹の木肌だろうか。それとも枝先だろうか。生きているということは、つまり、センサーが絶妙に働いているということなんだろう。地上がこうして春へ春へと向かうことになる。
孫二人とサイクリングを楽しみました。11時ほどになって出発しました。軽快車3台で。お天気は絶好。すぐに汗ばみました。シャツを脱いでアンダーシャツだけになっても体が火照ります。腕まくりをしました。川を渡り畑を越えて、町に出て信号を幾つも通り越し、12時半ごろにはCoCo壱番屋に到着しました。エチケットでしょうから、店内には上のシャツを着込んで入りました。孫たちは幾分甘めのトンカツカレー。運動をした後なので空腹度合いが増していたのでしょう、彼らはあっというまに食べ終えました。ペダルをグイグイ漕いできたので、お爺さんの疲労困憊度合いも極に達しています。心臓もパクパク。日頃いかに運動不足なのかよく分かりますね。お爺さんはほうれん草カレーにしました。帰りは別の道を選んで進みました。小高い丘の上にある熱田神宮系列の籾神社に参拝しました。高い石段が続いています。孫たちが手を引いてくれました。四時前には帰宅しました。楽しいサイクリングになりました。
お天気がよくなった。ぽかぽかして来た。風もない。桜の開花が早まりそう。孫たちは朝食後、お爺さんと一緒に炬燵に入ってだらだらしているうちに、さっきから朝寝中。それまでは漫画本を読んでばっかり。どっかに連れ出さないと、どっかりして動かない。サイクリングにでも行って来るかな。自転車が大小3台あるし。でも道路は危険でもある。もしもの事があったらと思うと躊躇する。吉野ヶ里公園で遊ぶという手もあるが、小学校6年生の男の子が興味を引くものがあるだろうか。とかなんとかあれこれ思案する。その内お昼が来る。彼らはCoCo壱番屋のポークカレーを食べたいと言っている。これだけが余り辛くない。孫守も4日目に入った。裏の畑には草がいっぱい生えだしている。草取りをさせるという妙案を思いついた。さて、彼らがこれに乗ってくるかどうか。おだて、褒め言葉を駆使するといいかもしれない。とにかく春爛漫。辺り一帯から流れて来る菜の花の匂いが鼻を突いてくる。
夜の映画館へ行きました。孫たちにせがまれて。夕食を早く済ませました。6時40分に我が家を出発。7時20分から映画が始まりました。アニメーション映画の「君の名は」を見ました。この映画は夜だけだったのです。孫たちはすでに小説も読んでいました。映画は二回目だそうです。爺婆は初めてでした。婆は小説を読んでいました。観客はまばらでした。ロングランの大ヒット作だそうです。9時過ぎに終了しました。孫たちはますます感動が深まったようでした。わたし? わたしは二時間お付き合いするのがやっとでした。帰りは雨が降り出しました。夜の外出なんて久しぶりも久しぶりでした。
3月29日。水曜日。どんよりした曇り空。うう~う~ん。これじゃ、春の野山にピクニックをしに連れて行けそうもない。どうしよう。映画館にアニメの映画を見せるというのも一案。でも「ロングランの君の名は」は、調べたら、どうやら夜の上映のみらしい。
玄界灘から玉島川に白魚(しらうを)が上がって来る時節を迎えている。山を越えて唐津市に入って、この「躍り食い」なるものを、東京から来ている孫たちに食べさせてみたい、とも思う。割烹のお昼メニューでは値が張るだろうな。爺婆にはあまり財政の余裕はない。
ということで、今日は孫たちは炬燵の中でごろりんごろりん。漫画を読んで過ごしている。へへ。これは安上がり。小雨が止んだら、畑に野菜屑などを埋めるための穴掘りをしてもらうとするか。彼らは力が余っている。
長崎平和記念公園に来ています。孫たちを連れて来ています。平和教育よりも長崎ちゃんぽんの方に余計興味を示しています。風が吹いていて寒いです。訪れている人はまばらです。原爆が投下されて既に72年が過ぎています。近くに野球場があり、大きな掛け声が響いてきます。
いま佐賀空港にいます。孫たちが降りてくるのを待っています。今日からしばらく孫たちと遊びます。お兄ちゃんが小学校を卒業しました。春休みにはいっています。妹は野球の練習を抜けてお爺ちゃんお婆ちゃんのところへやってきました。4月3日にはまたここへ送ってきます。それまでのお相手です。何処に連れて行ってあげようかなあ。ご馳走は何がいいかなあ。ともかくべっりです。お風呂もいっしょ、寝るのもいっしょ。食べるのもいっしょ、農作業もいっしょです。お爺さんの炬燵は占領されます。掻き回されるので、読書タイムはなくなります。
おい、さぶろう。おまえの前途に美しい大空が広がっているということだけで、丸一日、湧き起こる美しい感動に震えていてよかったのだぞ。おまえ、震えたか。一度だって震えなかっただろう。そんなものでは震えないぞと余所を向いていただろう。そんな当たり前のことは見過ごしてしまうのが賢者だとする自己規定を企てただろう。
わんわん泣き出していてよかったのだぞ。死ねばそれはできない。死ねばもう、おまえの前途に大空が広がっているということはない。しかし、おまえは死ななかった。そして広がった美しい大空の前に立てた。死んでしまってからでないとこれは感覚できないかもしれない。あまりにも当たり前で見過ごしてしまうのだ。そんな普通のことでは泣けないのだが、これは泣いていいこと、泣いて当たり前のことでもあるのだ。
おい、さぶろう。おまえの前途に美しい大空が広がっているというだけで、丸一日、湧き起こる美しい感動に震えていてよかったのだぞ。。わんわん泣き出していてよかったのだぞ。