思いついた写真をアップする家

写真を撮ってコメントを書く。それだけ。

16年11月に夕景夜景の講釈を垂れてみる 參

2016年11月12日 13時35分29秒 | 夜景・夕景
これから色々と準備をしなきゃいけない感じとなったのですが、先ずは、紹介状を貰った先での
診察結果を見てからという。年末になるのか、年始になるのか…

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◎蔘:天候と得られる結果について。※「ライブコンポジット」についてをオマケで掲載。


マニュアル露出_F7.1_1/6sec_ISO200_オリンパスE-M1。7月中旬、19時30分ごろ。

一面の曇天で、低く厚みも有る雲に覆われている。但し、地平線には僅かな隙間があり、日没の残光が差して来る。
夏場なので光線は明るくて強く、赤みは少ない。
こういう条件の時は、隙間から射して来た光が雲に反射し、思いの外、辺りは明るくなり、雲に色が付きます。
どういう色になるのかは、季節・隙間の方角の雲の有無、雲の高さなどによって異なるので、分からないのです。
その上、肉眼と写真とでは、見え方(写り)自体も大きな差異が出るので、撮ってみない事には分からない。
塵が多いと光が拡散するので、シャープな赤になりません。薄紫となり、色もすぐに浅くなって行きます。


マニュアル露出_F8_3.2sec_ISO200_ライブコンポジット使用_オリンパスE-M1。7月中旬、19時45分ごろ。

肉眼では暗くなり始めており、夜のとばりという時間帯。相対的に暗くなるので、車のライトが写せるようになる。
街明かりは点いているものの、地平線からの残光がまだ明るいため、そこまで目立たない。これが「晴天」だと、
辺りはもっともっと明るくなるので、夜景という時間には早すぎることとなります。

つまり、天候によって、夜景として撮れ始める時間も違うということ。曇天や小雨の方が、早く撮り始める事が
出来ます(雨天の夜景撮影は非常に面倒で、レンズ交換は事実上不可能。でも、面白い画が撮れたりします)。


マニュアル露出_F8_50sec_ISO200_WB太陽光_ライブコンポジット使用_オリンパスE-M1。7月中旬、20時30分ごろ。

すっかり夜。街明かりはバッチリ写り込んでおり、光跡となって残ります。当日の雲は高度が低いため、街の明かりが
雲に反射し、全体的に明るく写っております。夜は暗いと思っていても、都市部は思いの外明るい訳です。
左の方が赤いのは、製鉄所の作業による火柱が雲に反射したもの。


ホワイトバランスのみ、グレー点指定で変更した写真。

その貮で書いた通り、ホワイトバランスを変えると、この様になります。少し暗くなった代わりに、コントラストが
付き、目で見た印象に近い写真となります。曇天の都市部夜景。結構面白いでしょ?
暗くて寂しくて身の危険を覚えるような高台や、人気の少ない公園まで足を延ばさずとも、結構近場で撮れる場所が
あります。少々天気が悪くても、逆に面白い写真が撮れたりもします。

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さて、ここで「ライブコンポジット」という機能をご紹介。

近年のオリンパス製デジタル一眼に搭載されている機能で、写真の中で明るい部分だけを重ね撮りできるものでして、
従来は、フォトショップなどの画像処理ソフトを利用し、複数枚の写真を用意した上で「比較明」合成処理を行う
必要がありました。
「ライブコンポジット」機能を使えば、カメラ内で、その処理を行ってくれるという訳です。
もちろん、良くない所もありまして、基本的に露光中(明るい部分を重ね撮りしている間)は、カメラを動かす事が
出来ません。つまり、その時間は、その場にカメラが無いといけない。当たり前の事ですが、これって意外に面倒なんです。

「ライブコンポジット」の場合、露光の最大時間は60秒まで(16/11/12現在)という縛りがあり、ベースとなる写真は、
1フレーム目で決まります。その後は、明るい部分だけ、1フレーム目と同じ露出時間で重ねていく形となる。
だから、絶対にカメラが動いては困るので、段取りは入念に!ということになります。
ま、意図的にカメラを振って、変な光を重ねるのもアリですけどね。その場合、偶然を楽しむ事になりますが。

尚、今回の作例では、湾内を行くフェリーの光跡を残したかったから、ライブコンポジットを選択したのであって、
通常のバルブ(シャッター解放)でも撮れる条件です。使う使わないは、臨機応変に選択です。

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絞り優先AE_F13_-0.7EV_1/20sec_ISO100_オリンパスE-3。3月下旬、18時ごろ。

この日は、夕方に撮影していると寒気が入って時雨れ模様となり、雨が去ってから風が吹き荒れたという天気。
その代り、春先の黄砂は雨で流され、風で吹き飛ばされた結果、クリアな夕空となりました。
写真の様な高さに太陽が沈んで来ると、時間の余裕は5分も有りません。夕陽の良い時間は短いのです。
もちろん、太陽の高さがあれば時間の余裕もあるのですが、陽射しは強く明るいため、写真に撮ると赤く
なりません。

基本的に太陽は明るすぎる被写体であるため、特殊なフィルターを使わない限り、真っ白に飛ぶのが当たり前。
周りの風景と太陽を適正露出で撮るのは、先ず不可能なのです(合成すれば別)。


絞り優先AE_F8_-0.7EV_1/640sec_ISO200_オリンパスE-M10。10月下旬、17時10分ごろ。

雲が有り、夕陽が望めない時でも、写真を撮ることが出来ます。この作例では、左に太陽が有るはずですが、
雲が厚くて姿は見えない。代わりに、雲の向こうから夕陽が差しています。
こういう条件では、アンダー気味に撮って、色と雲や風景をシルエットとするのが常套手段です。
但し、良い感じの雲が有るか、良い感じの風景が存在する必要があります。


絞り優先AE_F11_-1.0EV_25sec_ISO100_オリンパスE-5。11月上旬、17時50分ごろ。
※なんで、絞り優先AEで撮ってたのか、今となっては理由不明。撮れたからw としか説明できません…

薄雲が流れて来る条件で撮った写真。基本的に晴れた日の夕暮れ時なのですが、雲が早く流れる時は、
この様に、流れゆく雲も一緒に撮ることが出来ます。肉眼では得ることが出来ない、写真ならではの
表現です。


絞り優先AE_F11_3.2sec_ISO200_オリンパスE-5。11月上旬、17時50分ごろ。

雲ひとつない日の写真。意外に、こういう天気の夕暮れは少ない。気温が下がるにれて寒気が流入し、風と共に
雲が発生する時間帯だから。冬場になれば、一般的に空気も澄んできます。夕景夜景の場合、日没時刻が早くなる
ことから、撮影開始~終了時間も早めに済むので都合も良い。代わりに、寒いという。

雲が有る方が良いという方、雲ひとつないグラデーションを楽しみたい方、人それぞれ。ここら辺は、好みに
応じてという事になります。
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2 コメント

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Unknown (さかっち)
2016-11-17 11:02:00
冒頭部分のコメント、腰痛関連でしょうか?
状態が改善されることを祈っております。

折角E-M1を買ったものの、夜間撮影に行かないためライブコンポジットを使ったことが無いです。
対応レンズも持っているのに深度合成も使ったこと無く…。
完全に宝の持ち腐れです(E-M5と同じ使い方)

自分はいつも考えて撮影しておらず、経験則やその時の結果見ながらの行き当たりばったりですね。
だから進歩が無く、いつまでもスナップ専門なんだろうなぁ(汗
(フィルムだったら大事でっせ的な)

でもこうやって他の人のデータを見ておくと、何かの時に頭の端からロードされて役に立つに違いない!(笑)
返信する
参考になれば (大ペケ)
2016-11-19 13:01:37
>さかっちさんへ
はい、暴投のは腰つ関連です・・・ 2010年の時も
そうだったのですが、いきなり切って貰えんようで。
とりあえずは半月後に向けて準備となります。

ライブコンポジットは、M10で初登場したのち、
オリンパスのOM-Dやペンで採用されています。
OLYMPUS自体も、夜景や花火などで撮影の
可能性を広げる・・・なんて書いてまして、使い方は
オマエラ考えろやw というスタンスみたいです。

オイラも使いこなせるようになるまで、半年かかった
ものなぁ(段取り含めての話)。真昼間に使おうにも、
1/2秒が最短撮影時間なので、どっち転んでもND
必須だし。ND400~1000使わなくても良い事を
考えれば、楽は楽だけどさ。

あと、重なり具合が自然になるとは限らんし。

オイラは逆に、スナップやショーコンパニオンとか
撮るのヘタクソだし、得意な被写体ってのはあります
よねやっぱり。イメージできなきゃ、撮れないから。

あと2回ほど続きますので、お付き合いの程、
よろしくお願い致します。
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