気ままに日記

大好きな写真と思いつくままに綴る日記です

非日常的な生活が消えて行く

2010-11-30 11:07:10 | Weblog
今年も後一ヶ月となり、年末の風景が新聞・テレビで報じられ正月のお節料理をデパートなどで購入する人が増えていると言う。我が家でも高齢化と共にお節料理作りを大儀に感じる様になり出来合いのお節料理で済まそうかと思う事もあるが、親の代からの我が家伝統のお節料理作りは続いている。
子供の頃のお正月は一年中で最大の非日常的な行事であった。正月三が日は日頃目にしなかった食器や什器が並び、両親・子供達もよそ行きの服装で、子供らにも一人膳が与えられ、トランプやカルタに興じ何をしても叱られなかった。正月三が日は堪らなく楽しい日々だった。正月三が日が過ぎると元の生活に戻るのだが、子供心にこの正月がずーと続けばよいのにと思ったものだ。
最近の生活を見ていると、日常の生活の中に非日常的な生活が無くなりつつある。昔はデパートと言えば、日常とかけ離れた世界でデパートへ行く時は、よそ行きの服を着て出かけデパートと言う非日常的な楽しい雰囲気に浸ったものだ。現在ではスーパーマーケットが昔のデパートと変わらぬ雰囲気で、どんな田舎にもありデパートも非日常的な場所では無くなってしまった。デパートへ行くのにわざわざよそ行きの服装で出かけなくても、生活水準が上がり、普段から立派な服を着ているので着替える必要が無くなり、よそ行きの服装そのものが消えつつある。
人生の大きな節目である、学校の卒業式などでは、晴れ着を着る事もあり、一つの非日常的な行事と言えるのかも知れないが、最近このように非日常的な事が失せて行くのは寂しい気がする。昔の生活はめりはりがあった。懐かしい限りだ。