徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

お八旛(はちまん)さんと祖母

2021-09-14 20:29:52 | 歴史
 今日は本来ならば藤崎八旛宮例大祭の飾馬飾卸(かざりうまかざりおろし)の日。神幸行列の中止に伴い、飾馬飾卸も中止された。本番の神幸行列以上に毎年楽しみにしていたので残念無念。
 昭和52年(1977)に他界した祖母は、明治16年、藤崎宮に程近い一番被分町(現在の水道町)に士族の子女として生まれ育った。藤崎宮が藤崎台から井川渕に遷座したのは西南戦争の翌年、明治11年だが、本殿が整ったのは明治17年といわれているので、祖母は新しい藤崎宮とほとんど同じ時代に生まれ、生きてきたとも言える。
 幼い頃から「お八旛さん」と呼び、産土神として藤崎宮を篤く崇敬してきた祖母にとって例大祭は特別な大まつりだったのだろう。「随兵寒合(ずいびょうがんや)」と呼ばれる朝晩が急に冷え込む時季のこのまつりにはいつも祖母は、赤飯、マンビキの煮びたし、甘酒を作って祝った。そんな風習があったことすら忘れかけている。

【過年度の飾馬飾卸風景】