徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

女郎花(おみなえし)

2021-09-03 19:57:00 | 日本文化
 雨がやんだ後、寺原田畑へ散歩に出た。降った雨が湯気となって湧き上がるようなまるで蒸し風呂状態。辟易しながら土手道を歩いていると道端に可愛らしい女郎花の蕾が顔をのぞかせていた。
 母がまだ書道をやっていた10年程前、師範から与えられた課題の中に、与謝野晶子の女郎花の歌があったことをふと思い出した。毎回、僕が課題を拡大コピーして母に渡していたのでよく憶えている。

 「山裾の小松が下の赤土に 乏しく立てる女郎花のはな」

 この短歌はその時初めて知ったのだが、女郎花という艶めかしい名の花が乏しく立っている状態とはいったい?としばらく考え込んだことを思い出す。初秋になると秋の七草のひとつであるこの女郎花の歌が必ず思い出される。