徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

行定監督に期待する!

2014-10-12 16:52:03 | 映画
 鬼塚美由紀さんのFacebookに「菊池国際交流映画祭」のスーパーバイザーを務めた行定勲監督とゲストの俳優、高良健吾さんを囲んだ舞踊団花童の写真がアップされていた。行定監督は熊本のFM放送にレギュラー出演されているので声だけはたまに聴くのだが、7年前に学園大学で行われたトークショーを聞きに行って以来、久しぶりにお顔を拝見したような気がする。監督の作品は最近の2、3本は見ていないが、それまではほとんどの作品を見ていた。7年前のトークショーで自分の代表作が「セカチュー」こと「世界の中心で、愛をさけぶ(2004)」と言われることが不本意だという趣旨の話をされた。また、当時ちょうど公開を控えていた「クローズド・ノート(2007)」が主演の沢尻エリカの「別に…」発言の余波で観客動員にも影響が出かねない心配もされていた。あれから7年経ったが、はたして監督の代表作は「セカチュー」以外のものになっただろうか。正直、僕はそうなっていないと思う。もちろん監督は一作一作、よりレベルの高いものを追究しておられると思うのだが、観客の評価はまた別である。有能な監督の一人であることは間違いないと思うので、もっといろんな題材に取り組んでほしいと願っている。僕の個人的な希望はぜひ時代劇をやってほしい。行定監督が敬愛する黒澤、溝口、成瀬、山中、山田らの監督たちはみな時代劇の名作を残している。これまでの行定作品で、あえて時代劇と呼べるのは吉永小百合さん主演の「北の零年(2005)」くらいだが、あの作品は大作ではあったが、僕は大いに不満の残る作品だった。あんな重いテーマではなく、江戸古典落語を下敷きにしたような人情喜劇をやってもらいたいのである。かつての美空ひばりの時代劇のようにミュージカル仕立てでも良い。そして主演はもちろん、「武士の献立」でも好演した高良健吾、できることなら町娘で花童の面々を使っていただければなおよろしいのだが・・・。