徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

横井小楠と坂本龍馬の訣別

2010-09-26 23:21:40 | 熊本
 熊本市の市政だよりには「横井小楠 -その業績と生涯-」と題した連載があり、毎号楽しみに読んでいるが、先日、横井小楠記念館を訪問して館長からお聞きした話が、今月号に詳しく掲載されていた。
 ところでテレビの「龍馬伝」の方は、「おや?」と思う場面が多くなり、しばらくお休みをさせていただいている。
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(略)龍馬個人としては、薩長同盟を画策していた慶応元年(1865)5月、薩摩からの帰りに四時軒に寄っています。その時の様子を徳富蘆花は父一敬から聞いた話として自著『青山白雲』に次のように記しています。
 「坂本(龍馬)は薩摩からの帰りがけと言ったが、今思えば薩長連合(同盟)に骨折る最中であったので、白の琉球絣の単衣に鍔細の大小を差しており、衣服は大久保(利通)の呉れた物と言っていた。酒が出て人物評が始まった。小楠が『おれはどうだ』と聞くと、坂本は『先生は、2階に上がって酒を飲みながら、西郷や大久保共がする芝居を見物していてください。大久保共が行き詰った時はちょいと指図をしてください』。小楠は笑って頷いた。」
 ところが、龍馬側の資料によりますと、幕府による第二次長州征伐のことも話題になり、それに肥後藩が参戦することの是非について議論しています。小楠があくまでも長州の非を断じ、征伐の正当性を主張したことに龍馬が激しく批判し、遂には口論になったということです。その後二人は会うことがありませんでした。


横井小楠と坂本龍馬が激論を戦わした四時軒の座敷