徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

“土俵の鬼” 若乃花

2010-09-01 22:31:18 | スポーツ一般
 第44代横綱栃錦が世を去って20年、栃若時代の一方の雄、第45代横綱の若乃花が今日亡くなった。82歳だったという。栃若は僕らの少年時代のヒーローだった。若乃花の強さをホントに実感したのは、彼がまだ関脇時代、当時最強だった横綱千代の山との合計17分以上におよぶ激闘の末、引き分けた伝説の一番だ。NHKのラジオ放送を、まさに手に汗を握って聴いたものだ。今日ではほとんどありえない相撲の引き分け。体格では大きく上回る千代の山を相手にがっぷり四つに組んで一歩もひけをとらなかった。その一番以来、この人はただものではないなと、子ども心に刻み付けられた。
 若乃花の強さはなんといってもずば抜けた身体能力にあったと思うが、彼の後、それに匹敵する身体能力を持った力士は千代の富士しかいないと思う。最近の大相撲には、そういった身体能力に優れた日本人の子が入ってこなくなったから、上位を外国人力士に席巻されるのは当然といえば当然なのだ。今ではモンゴル勢が、かつての日本人が取っていたような相撲で、ある意味日本人の代役を務めてくれているようなものだ。若乃花のような日本人力士がはたして今後登場することがあるのだろうか。