ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

ジャンル分けその2

2013-08-26 12:00:16 | 日記
甲斐さんいわく…

俺は、外国のロックと同じくらい
60年代の日本のフォークを聴いたから

俺の中にはロックスピリッツが底辺にあって
日本語の歌詞をハッキリ言うってところがある

70年代にはロックはなかったよね
ただ音が大きくて増幅力があればいいと思われていた

俺たちも所詮はエレキバンドだけど
お座なりなサウンド指向や
お手軽なショーを目指したって始まらないじゃない

拓郎は生ギター1本で時代を歌った
俺はロックで現在を歌いたいんだ

歌詞はすごく大事
もちろんメロディも大切だけど
歌詞をお座なりにした音楽には我慢できない

俺は俺の現実を拾い集めて
生き方を全部吐き出して詩を書くから
生きている限り俺の歌そのものが人生なんだ


やはり以前に甲斐さんがおっしゃった
『歌だけがあるのがポップスで
ミュージシャンの顔があるのがロック』
という言葉はそういう意味だったんですね


ある評論家の方によると…

甲斐よしひろが『ロックの詩人になりたい』と語るのは

かつてフォークソングと呼ばれた音楽が持っていた言葉の魂を

今、ロックという形で受け継ごうとしている意志である

また、五業昌晶さんは

彼は言葉の鋭さを重視する
歌詞には刃物っぽいものが見えていなければならないと信じていると書かれているんだけど

甲斐さんいわく…

日本のフォークはすでに言葉の鋭さを失った
ロックはちっとも言葉が豊富じゃない

結局、僕たちは、さだまさしほど裕福じゃないんだ(笑)

あんな花を見ては女を思って
お寺を見ては女を思って…いい加減にして欲しい(爆)

俺は違う
うちひしがれた一瞬に女を思う
そこを歌いたい

それには好いた惚れただけでは言い尽くせない
言葉が豊富でなければダメなんだ


【安奈】について…

単純に美しい曲が書きたかったんだよ
アコースティックと言っても精神はロックだ

音楽を表面だけ見てジャンル分けする人がいるけど
それは音楽の精神を無視することだし
生ギター1本でもロックを演ることは出来ると話されている

他にも甲斐さんの熱っぽい口調が
聞こえて来るような記事が多いんだけど

『ニューミュージック』という言葉を
激しく嫌っておられたことを伝える記事もかなりあって(笑)

フォークとロック、後は歌謡曲しかない
ニューミュージックなんて
曖昧で訳の判らない言い方には寒気がする
とまでおっしゃってます(笑)

奥さんによると…

当時の甲斐さんは
フォークでもロックでも何とでも言ってくれ!と

ジャンル分けについて話すことに
ウンザリしてる感じだったそうだ(笑)

自分たちはロックだと思っているし
ライブに来てくれるヤツらが
そう感じてくれれば良いとおっしゃってたらしい(笑)


でも、あの【安奈】誕生のバーで見知らぬ男性が
酔って安奈を口ずさんでおられたのをご覧になってから…

あの男性にとっては
フォークでもロックでも歌謡曲でもない
あれは『歌』なんだなと思った

圧倒的な感動の前に音楽のジャンルはないよ
要は、その音楽が人を感動させるかどうかだよ


フォークだとかロックだとかいうんじゃなくて
『歌』として聴いて欲しい

あなたは何ですか?って訪ねられたら
俺はシンガーですって答える

どんなシンガーですか?って問われたら
ロックスピリットを持ったシンガーですって言うよ

『たかが歌』という言い方は嫌いじゃない

歌ってるヤツの生き方ひとつで
たかが歌に過ぎないものが歌以上のものになるんだから…


2年前の歌を2年前の感じでは歌えない
自分の現在をどう感じて歌うか、それしか出来ない

30歳になったら30歳の、50歳になったら50歳の自分をしっかり歌えれば
生きて来たその証がロックになる

60歳になった甲斐さんは
投げやりでもなく、気負うこともなく
ありのままでロックシンガーなんですよね♪
コメント
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