こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

福井県も秋田県も悩んでいる

2012年11月28日 17時31分09秒 | Weblog
昨日、往復8時間以上という長旅をして、福井県へ行ってきた。

今回は、生産者の直販米についての意識を変えることが第一であったが、これ以外にも、JAのお米のブランド化と活性化、県としての動く福井米ブランドの構築を、どのように進めて行ったらよいのか。
北海道や佐賀県に負けない、堂々とした産地になるためには、何をしていけばよいのか。
など、色々と県側から相談を受けた。

聞いていて「苦しい産地事情だな」とは思ったが、なにもこれは福井県だけの事ではない。
ほとんどの産地が、同じことで苦しんでいるのだ。

そして今日。
急きょ秋田県庁から、同じような相談が持ちかけられた。

スーパーのお買い得米として定着してしまった「あきたこまち」の問題。
新しく生まれて来る2品種のポジション。
ブランド化の方法と差別化の方法。
など、やっぱり苦しんでいる。

多分両方とも、県に協力していくことになると思うが、TPPが動き出す前に、生産者が引退する前に、産地が衰退してしまう前に、どこまでブランド化をする事が出来るか、それが問題だ。
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コメントへの返事

2012年11月28日 17時03分55秒 | Weblog
以前勤めていた財団法人 農業近代化コンサルタント(現:農業近代化センター&ルーラル)の先輩が、自分が書き込んだブログを読んで、「安全、安心、高品質米は、付加価値が評価されるんだね。」というコメントを入れてくれた。

書き込んでくれたブログは、「差別化「ゆめぴりか」が売れている」という記事に対して。
なので、追加情報を伝えておきたいと思う。

消費者の心理として、高いお金を払うのであれば、当然その価格に見合う内容を要求してきます。

ただ美味しいだけ、栽培にこだわっただけというのでは、どの産地でも、どの生産者でも実行している事なので、当り前のことになっています。
そのために、わざわざ高いお金を払う理由には、もうなりません。

こだわった理由、こだわる理由。
消費者の求めているもの、期待しているもの。
差別化した意味、その効果。
産地の取り組み姿勢、将来性。
環境保全への取り組み。
地域リサイクルの推進。
などなど。

その結果からなる、差別化されたお米に対して、消費者が認める付加価値について、初めて高いお金を払うようになります。
今までのように、「自分なりにこだわった」「地域としてこだわっている」というレベルでは、もう駄目なのです。

環境保全の分野では北海道一である「農業近代化センター」なら、自分が言いたいこと、判っていただけますよね。

タンパク質含有率6.8%以下・高度クリーン栽培「ゆめぴりか」
タンパク質含有率6.8%以下「ゆめぴりか」
タンパク質含有率6.4%以下「ゆめぴりか」

これらの実証実験は、まだ第一弾です。

新しく生まれる新品種の位置づけ、価格帯、ブランド化計画については、すべてこれから。
「おぼろづき・ふっくりんこ」の差別化再ブランド計画もあります。
「ななつぼし・きらら397」のポジションも検討し直します。

まだまだ北海道米は、仕掛けなければならない事、実行していかなければならない事が、山のようにあります。
それについて、近いうちに、協力のお願いをすることになるかもしれません。
その際は、よろしくお願いいたします。

予算はありませんので、北海道のためにという協力で、お願いしますね。
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書き上げた原稿を送った。

2012年11月28日 11時21分42秒 | Weblog
昨日の福井県往復の際に社内で書いていた原稿を、最終チェックして、今メールで送った。

なのだが、依頼があった内容とは、ちょっと違う内容となってしまったことから、やや不安。
もしかしたら、書き直しになる可能性がある。

まっ。明日は珍しく予定が入っていないので、書き直す時間はあるから、焦らず結果を待つことにしよう。
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差別化「ゆめぴりか」が売れている-2

2012年11月28日 10時17分49秒 | Weblog
さらにもう一つ、「高度クリーン栽培」で栽培された、差別化「ゆめぴりか」も好調な売れ行きなのだ。

「高度クリーン米」は、スズノブが中央農試技術体系化チーム(上川中部地区農業改良普及センター・空知東部地区農業改良普及センター)の高度クリーン米栽培の体系化実証(クリーン農業:H16~17)に賛同し、Suzunobu Project Riceとして、全国の米穀店のみでの販売を提案したもの。

「高度クリーン米」とは、農薬成分使用回数を5回(慣行栽培の25%)以内に抑え、化学肥料施用量を慣行栽培の50%以上低減しているお米で、北海道米YES!clean認定農家圃場において栽培されている。

簡単に言えば、北海道で無農薬米の次に、安全性が高いものという事になるが、「高度クリーン米」は、安全性だけでなく、品質・食味もシッカリと考慮されているので、栽培には高い技術が必要となる。

現在、JAしんすながわ・JAたきかわ・JAピンネの、3JAで実証実験されている。

これも、1kg740円と高いのだが、お子さんが小さい家庭から喜ばれて購入されている。
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差別化「ゆめぴりか」が売れている-1

2012年11月28日 10時08分46秒 | Weblog
スズノブの店頭で、差別化「ゆめぴりか」が、イメージに反して売れている。(Webでは来月から)

「ゆめぴりか」は08年に試験栽培を行い、当初は出荷の基準をタンパク質含有率6.8%以下としていた。
その中で、JAグループ北海道は、2011年3月17日に、道産米の最高級ブランドと位置付ける「ゆめぴりか」の出荷基準であるタンパク質の含有率を見直すことを決めた。

お米は、タンパク質とアミロース(でんぷんの一種)の値が低いほど軟らかく、粘りが出ておいしいとされているし、「ゆめぴりかも」同含有率は低いほどおいしいとされていたのだが、2009年産は6.8%以下、10年産は7.9%以下だったのを、11年産から7.4%以下に改めていた。
見直し後の基準は10年産より厳しいものの、09年産より緩和されました(天候不順などが原因)。

言い訳というわけではないのだが、「ゆめぴりか」は他の品種に比べアミロースの含有率が低く、タンパク質の上限を09年産より引き上げても「十分な品質、食味が保てる」(ホクレン)と判断し、当面はこの基準による出荷を続けていくことになっているそうだ。

よって、スーパーなどで広く販売している「ゆめぴりか」は、実はタンパク質含有率7.4%以下が大半。
タンパク質含有率6.8%以下「ゆめぴりか」については、スズノブやこだわり米を販売している米穀店のみが取り扱っている。

なので、スズノブがいつも販売している「ゆめぴりか」は、タンパク質含有率6.8%以下、それも節減対象農薬:5割減・化学肥料(窒素成分):5割減の差別化米である。

そして今回、まだ実証実験の段階と言った方がいいのだろうが、「ゆめぴりか」タンパク質含有率6.4%以下という、スズノブが販売している「ゆめぴりか」、「ゆめぴりか」当初の出荷の基準よりも、さらにタンパク質含有率を低くなるように栽培している、差別化「ゆめぴりか」がある。

この栽培で育てると、粘りもやや強く、冷めたときでも炊きたての味、柔らかさを維持することができるし、ジャー保温を続けていても味落ちがしにくいという特徴が出る。

販売価格は1kg800円と高いのだが、出だしは好調なので、ちょっと驚いている。
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