こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

液状化した水田

2011年04月18日 08時39分41秒 | Weblog
昨日、産地の事を考えて場所は言わないが、液状化してしまった水田が多かった地域に行ってきた。

電柱などについては、まだそのままの状態であったが、道については、新しい砂利などを引きつめて通れるようにはなっていた。
しかし、水田については、全くの手つかずという状態が多く見られたことから、多くの生産者が、今年の田植えは見送るのだろうと考えられる。

液状化は、水田の一部だけで終わっているものもあれば、50~80%が液状化してしまっている水田もあった。

液状化してしまった水田というのは、被害の大きさには関係なく、表土を剥いで、基礎工事から全てやり直さなければならない。
そうしないと、また液状化してしまうし、お米も、どんなに一生懸命に栽培しても、お米の美味しさや品質に、その努力が反映される事は無い。

現地を見ている時に、液状化してしまった水田を、1人で耕そうとしている生産者を見かけたのだが、気持ちは痛いほどわかるが、その努力も思いも、報われる事は無いだろうと考えると、複雑な気持ちになってしまった。

今年の作付を諦めて、来年以降の復活を考えているのであれば、生産者1人で解決しようとするのではなく、JA・市町村と何度も協議を重ねて、1年でも早く、水田がよみがえるような対策をとってほしいと思っている。
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「頑張ろう」には、なっていないのでは?

2011年04月15日 11時12分10秒 | Weblog
スーパーなどでは、「頑張ろう東北」などの「応援」をしているそうだが、いつも気になるのが、なぜ「セール=低価格」なのかという事である。

「頑張って」とか「応援」というのなら、シッカリとした価格で産地から仕入れたものを、定価で売るべきではないのかといつも思うのである。

スーパーが赤字で販売しているというのであれば、全く文句は無いのだが、今までの現実を考えると、産地に対して、ある程度の価格の引き下げを要求していることも多々あった。
それでは産地に迷惑をかけているだけで、ちっとも「応援」にはなっていないと思うのだが・・・

今回も大手スーパーが、6日限定で、「福島産ひとめぼれ」を、1人2袋まで100袋限りではあったが、5kg1480円の特売価格に設定して販売した。

消費者からみれば、「買いやすい価格だからこそ購入する」。
購入する事が応援となっているのだろうが、自分としては、いつも「????」なのだ。

「福島産ひとめぼれ」なら、実力的にいっても、5kg1980円の価値は持っていると思う。
常識的に考えても、スーパー側でも、その価格を理解していると思う。
なら、1980円で販売して、その差額を産地に渡すという考え方は出来ないのだろうか。

どう考える????
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どう考える???

2011年04月15日 10時41分12秒 | Weblog
農林水産省が14日に、「福島県の今年の生産数量目標は36万3680トン(6万7720ヘクタール)。県はこのうち3万5千トン(6500ヘクタール)分の作付けを他県に回す「都道府県間調整」を農水省に申し立てた」という事と、「宮城県が申し立てた1万600トン(2千ヘクタール)の他県への振り分け作業を進めている」という情報が入ったことで、テレビなどの報道からの問い合わせが続いている。

福島、宮城両県で調整が必要な数量は計4万5600トン(8500ヘクタール)で、今年産米の全国の生産数量目標795万トンの約0.6%にあたるのだが、既に他県では田植え直前となっている事から、他県が十分に作付けを引き受け入れる事が出来ないために、悪く考えると、お米の供給が減る可能性もある。

だからこそ自分が持っている情報や考え方を欲しがっているのだが、これについての返答はかなり難しい。

昨日のTBSの夕方のニュースで、自分の名前入りでコメントが報道されたと思うので、とりあえず、そのコメントを伝えておこうと思う。

「福島・宮城、さらに茨城・千葉の一部においては、田植えをする事が出来ない状況になっている事と、さらに、これ以外の県についても、水田に水を入れてみると、水漏れする水田も続出するだろうと考えられる事から、東北・関東の生産量については減少すると考えている。

対策としては、西日本の産地からの供給量を増やすしかないのだが、既に米業界の大手問屋や商社などが、西日本の産地との契約に走り回っているという情報も入っているし、西日本のお米の市場は、元々関西圏で完結してしまっている事から、関東圏へ供給するお米については、多くを望む事が出来ない。

今年のお米が、全国的に豊作となるのなら、東北・関東の生産量が減少したとしても、ギリギリ間に合うとも考えられるが、不作となってしまった場合には、流通が不安定になるだけではなく、価格の上昇もあり得るだろう。
価格が上がるとしたら、1俵(60kg)につき1000円~2000円のアップも考えておかなければならない。」

コメントとしては、ここまでなのだが、自分が恐れている事は、米業界の大手問屋や商社などが、今年については、西日本の産地との契約に走り回っているのは仕方が無いとしても、「翌年はどうするのか」をシッカリと考えて走り回っているのかという事である。

今年、西日本の産地と契約するという事は、このまま東北との契約は減少、または破棄するつもりなのだろうか。
翌年は、今まで通りの東北のお米の取扱量に戻してくれるのだろうか。
でもそうなると、西日本は今年限りという事になってしまうが・・・・

はたして、米業界の大手問屋や商社などが、そんな乱暴な契約をしてしまって良い物なのだろうか。
それともこのまま、被災地を切り捨ててしまうのだろうか。

自分としては、契約している宮城・茨城のブランド米については、今年も今後も、何一つ変える気持ちはなく、今まで通りに販売を続けていく。
今年が駄目だったとしても、来年を待つ。
来年も駄目だったら、再来年を待つ。

駄目だったからと言って、出来が悪いからと言って、品質が安定しないからと言って、契約を破棄するつもりは全くない。
他県の、契約しているブランド米についても、変更するつもりは無い。

産地と付き合う、契約するという事は、本来、こういうものなのではないのだろうか。
これが当たり前のことではないのだろうか。

さて、このブログを読んだ人は、どう考える?
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まだ1カ月・・・

2011年04月12日 08時42分51秒 | Weblog
昨日で1カ月たったことから、そろそろ自分の考え方を書き始めようと考えていた。
しかし、一向に収まらない余震が続いていていることから、まだ、自分のコメントは控えようと考えている。

たぶんこのブログを見ている人は
被災した産地をどう考えるのか
風評被害の打開策はあるのか
田植えが始まってしまう産地どうするのか
産地との付き合い方をどうするのか
自分の店の商品ラインナップをどうするのか
東北米のアイテム数について
西日本米のラインナップについて
新米についての考え方など

知りたい事が山ほどあるのではと思う
しかし、今の時点で、自分が考え方を書いてしまうと、その考え方のままで、業界が動き出してしまう可能性が、かなり高い確率であるので、それも書く事が出来ないでいる。

米業界の事を考えると、動き出さなければならない時期は、とうに来ていることから、早く考え方を書きたいとは思っている。
でも、産地の現状を考えると、まだ書くことは出来ないだろう。

もう少し、もうしばらく待ってほしい
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