goo blog サービス終了のお知らせ 

The orthodox civilization is the festival politics of Japan

「安藤真の『世界文明の正統は』」の続き、祭政は人間中心を超え物質文明を越える、これを受け継いでいるのが日本の伝統と文化

ほらふきどんどん 20

2020-07-27 09:46:38 | 世界経済
 

 大寺の最後の思い出は「入山式」、御前さまが、この大寺の住職になったのだ、それまでは彼の兄が住職で、代役という体裁をとっていた、
 「ブオー ブオー」
 山伏のほら貝を先頭に駕籠に乗った御前さまが、しずしずと上ってくる、御前さまの夫人、あの大酒のみの夫人はたくさんのお客に囲まれ、肩をたたかれる、おかげで肩のところが、
 「変色してしまった」

 中学3年の私はだまって見ていた、さまざまの出来ごとが去来する、ある日、ひとりで山に登る、夕刻、向かいの巨大な山塊が、赤く染まっていく、一秒一秒、赤みが濃くなる、
 「赤富士だ」 

 声が聞こえる、
   一切有為の法は 
   夢の如く泡の如く影の如く幻の如し
   よろしくこの観を なすべし
 「あなたには ふたつの道があります」
 「ひとつは 
   山の斜面に 少年が横たわっている
   もう動かない もう苦しまない もう悩まない
   少年は ちょっとほほえんでいるようだ」
 「もうひとつは
   ♬ ミヤコのセイホク
     ワセーダのモリに 
     そびゆるイラカは・・・    」 
 「さあー どちらにしますか どちらでもいいのですよ」
 「こっち」
 「ふふふ」 

 ほらふきどんどんは、どうしているんだろう。