ここに登場する黄色い髪・高い鼻の男は何者であろう、明らかにフツーの日本人ではない。
この絵は「男衾三郎絵詞(おぶすまさぶろうえことば)」で、鎌倉時代の作、鎌倉は1185〜1333年。この絵詞は武蔵の国の男衾三郎と吉見二郎の兄弟の生活を描いている、上京する際に盗賊に襲撃されるのだが、このオトコ、ヘンな奴だ、外国人と言う説もあるが、それにしてはファッションが身についている、あるいは「この国の人は 日の本の故にや 色白くして」の出身かもしれない。
それにしても、よくぞ描いておいてくれたものだ、「百聞は一見に如かず」。有無を言わせぬ説得力だ。えらいセンセや学者がゴチャゴチャとワケの分からない説明をしている、分からないならだまっていればいい、地位や名声は真実とは関係がないケースが多い、彼らは、かえって複雑にして。分からなくしている。