古代ギリシャの、個人に立脚し真実を尊重する姿勢が、ヨーロッパ文明のベースになった、それが、アジアの国々には欠けていたのかもしれない。
ところで、いつも行くサウナに、上半身は逆三角形、筋肉が盛り上がり、彫りの深い顔、
「アガメムノンのようだ」
まるで、ギリシャの彫刻、だが、ひとつ、ひとつ足りないものがある、そう、ちっちゃい、ちっちゃいのだ、160ない、155センチぐらい、大急ぎでサウナ室を出て柱のかげで、笑った、笑った、
「手のㇼ文鳥ってーのが あったけど」
「手のㇼヘラクレス はっはっはっー」
「手のㇼヘラ」、すごいなあー、生きていてよかった、
「ひっひっひつー ひっひっひっー ゲボゲボ ああ くるしいー」
死ぬかと思った。
今回の展覧会は、金券ショップで1400円、ちょっぴり安い、だが、7月7日は暑かった、道路は、光りと熱を反射して真っ白、
「はやく あの木陰に行こう」
後半の場内には、アフロデテとヘタクレスがいた、ヘタクレスではなく「ヘラクレス」、あのショックから立ち直れていないみたいだ、目の前の像も、そんなに大きくない、黒服の女の係官に聞こうと思ったが止める、90パー返事がないだろう、なにをカン違いしたか、横柄な態度でイヤな思いをしたことがある。
彼女たちはハケンか、こういった博物館の館員や学芸員、それに館長たち、受験エリートのなれの果てで、アタマで芸術を見ている、自分の鑑賞眼が育っていない、日本をダメにしている勢力の一翼かもしれない。
ともあれ、ギリシャの文化や神話はギルガメッシュの影響を得ているのではあるまいか、あの圧倒的な文明の民衆版、あれでは毒が強すぎる、そして、古代ギリシャの民主主義は数万人の人口だったから、なんとかうまく行ったんだろうネ。
だが、無上の一点を目指した古代ギリシャのあこがれとかなしみはどうだろう、シュメールの精神を、見事に歌い上げてくれた、だから、
「ギリシャは 東洋の永遠の敵である
だが またしても こころひかれる」