北海道から高校時代の友人S嬢が、今年退職したばかりのご主人との『みちのく桜巡り』の旅の最後に盛岡に立ち寄った。
盛岡駅前のホテルに一泊して帰途につくと言うので、忙しそうな旅程ではあったが夜八時を過ぎた頃訪ねていった。
静かなホテルのレストランで、懐かしさのあまり(半年前に会ったばかりだが)大声でおしゃべりに興じるおばさんふたり。
それにしても私たちの会話は
「ほら、あれよあれ!」「それ!それよ!それって何だったっけ?」
イメージは共有しているのだが固有名詞が出てこないもどかしさ.......
やたらと指示代名詞ばかりの会話になっている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/99/8d8c0302c19ac0bf137db7f677983661.jpg)
彼女からのお土産の牡丹色の薄手のプルオーバー。
彼女は時々、思いやりのこもった衣類のプレゼントをしてくれる。
母親が亡くなってからは、誰からも洋服なんて買って貰うことなんかないのですごく嬉しい。
「くすんだ色合いのものばかり着ていては駄目よ!」
と言いながら手渡してくれたが、そう言う彼女自身の服装は結構地味でくすんでいた。
40数年前のS嬢は、色白でほっそりと儚げな美少女だった。
きっちりと三つ編みにした長い髪、セーラー服がとてもよく似合っていて、いつも静かに本を読んでいた。
だから私の中の彼女のイメージは夢二!......ではなくこれ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/96/f296f1ce5c60ddf1e0020eed894c40a5.jpg)
なぜ金閣寺かと言うと.......
当時彼女が、高校の文芸誌に寄せた三島由紀夫の『金閣寺をめぐって』という文芸評論がとても強く印象に残っているから。
高校生とは思えない優れた見解と文章で、今読んでも感心する出来栄えだ。
三島文学の代表作『金閣寺』は、昭和25年、実在する青年僧による金閣寺放火事件を題材にした長編小説。
S嬢は、つてを頼ってこの青年僧が親しくしていた学友に手紙を書き、青年僧が、何故金閣寺を放火する心境と経緯に至ったかの解明を、書簡のスタイルで書き上げた。
この彼女の着眼点と実行力には驚かせられた。
私は今でも時々、この40年前の文芸誌を取り出して読むことがあるが、はたして彼女は覚えているだろうか?
ちなみに私は大江健三郎の『個人的な体験』の感想文を寄せている。
当時の田舎の女子高生たちは、なかなか頑張っていたのである。
そして現在、元文学少女たちの話題の中心は......
夫の退職金の運用方法を熱く語る彼女と、真剣に耳を傾ける私。
なんだか彼女がすごくお金持ちに見えてきて........やっぱり金閣寺のイメージにぴったりだ!
盛岡駅前のホテルに一泊して帰途につくと言うので、忙しそうな旅程ではあったが夜八時を過ぎた頃訪ねていった。
静かなホテルのレストランで、懐かしさのあまり(半年前に会ったばかりだが)大声でおしゃべりに興じるおばさんふたり。
それにしても私たちの会話は
「ほら、あれよあれ!」「それ!それよ!それって何だったっけ?」
イメージは共有しているのだが固有名詞が出てこないもどかしさ.......
やたらと指示代名詞ばかりの会話になっている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/99/8d8c0302c19ac0bf137db7f677983661.jpg)
彼女からのお土産の牡丹色の薄手のプルオーバー。
彼女は時々、思いやりのこもった衣類のプレゼントをしてくれる。
母親が亡くなってからは、誰からも洋服なんて買って貰うことなんかないのですごく嬉しい。
「くすんだ色合いのものばかり着ていては駄目よ!」
と言いながら手渡してくれたが、そう言う彼女自身の服装は結構地味でくすんでいた。
40数年前のS嬢は、色白でほっそりと儚げな美少女だった。
きっちりと三つ編みにした長い髪、セーラー服がとてもよく似合っていて、いつも静かに本を読んでいた。
だから私の中の彼女のイメージは夢二!......ではなくこれ↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/96/f296f1ce5c60ddf1e0020eed894c40a5.jpg)
なぜ金閣寺かと言うと.......
当時彼女が、高校の文芸誌に寄せた三島由紀夫の『金閣寺をめぐって』という文芸評論がとても強く印象に残っているから。
高校生とは思えない優れた見解と文章で、今読んでも感心する出来栄えだ。
三島文学の代表作『金閣寺』は、昭和25年、実在する青年僧による金閣寺放火事件を題材にした長編小説。
S嬢は、つてを頼ってこの青年僧が親しくしていた学友に手紙を書き、青年僧が、何故金閣寺を放火する心境と経緯に至ったかの解明を、書簡のスタイルで書き上げた。
この彼女の着眼点と実行力には驚かせられた。
私は今でも時々、この40年前の文芸誌を取り出して読むことがあるが、はたして彼女は覚えているだろうか?
ちなみに私は大江健三郎の『個人的な体験』の感想文を寄せている。
当時の田舎の女子高生たちは、なかなか頑張っていたのである。
そして現在、元文学少女たちの話題の中心は......
夫の退職金の運用方法を熱く語る彼女と、真剣に耳を傾ける私。
なんだか彼女がすごくお金持ちに見えてきて........やっぱり金閣寺のイメージにぴったりだ!
きっとnihaoさんに似合うのを見つけてこれならって思ったんでしょうね^^
>色白でほっそりと儚げな美少女だった。
方も40年経てば、資産運用に燃える熟年になるのは当然です!
昔は私も儚げだった・・・聞いてない?知らないって!ウソも方便だし
>彼女がすごくお金持ちに見えてきて
ワタクシなどからすれば nihao様もお金持ちに見えますわ。
先日の たなこさんの件、無事?解決の由、何よりでしたね。ちょっと安心いたしました。
三島が亡くなったというショック。そしてその方法を知った時の驚き。
多感な学生時代を共にした友人というのは特別な存在だと思います。
何年も会っていなくても、時間を飛び越えて交友関係を復活することができますものね。
40数年前、確かに私も儚げだったような・・・
今日さっそく着て、S嬢に写メールを送りました。
>昔は私も儚げだった
昔のumiさんは知らないけれど......
現在のumiさんが儚げなのは知っていますよ。
ブログ中の修正写真見てため息がでたもの(笑)
憎々しくふてぶてしいと言うか......今でもですが(泣)
>nihao様もお金持ちに見えますわ
およよさん、それは大変な誤解です。
自慢ではないけれどボンビーです。
年金生活に入ってからは、ますます厳しくなりましたが、なんかさっぱりと諦めがついたような感じがしています。
昨日は『昭和の日』でしたが、私もS嬢の書いた「金閣寺をめぐって」を思い出しながら、三島由紀夫のことをあれこれ考えていました。
当時の三島由紀夫の言動を見ていたら、起こるべくして起こった事件ではありましたね。
>40数年前、確かに私も儚げだったような
あら、そんな少女時代の記憶があるだけでも幸せなことですよ。
なんだか、クレオパトラをイメージしてしまいました。
自分では選ばない服だけど、着てみると「あら?似合うわ~!」なんてことも。。。
お饅頭より嬉しいお土産じゃないですか?
気になるのは、相手の方がnihaoさんをどんなイメージで見ているかということ。。。(笑)
どんな文章なのでしょうか。私は感想文が苦手なものですごく興味があります。
nihaoさんも立派な文学少女だったんですね。優等生なイメージがいっぱいですよ。
それにしても学生時代から友達関係が40年も続いてるなんてすばらしい!
結婚したらなかなか会えなくなり、そのうち消滅してしまうんですよ。
何より洋服をプレゼントしてくれるなんて、ほんと羨ましいですわ!
私も子供の頃からの仲良しが何人かいますが、たまにしか会わなくてもたちまち昔に戻れます。
服や化粧品って人に送るのは難しいですが、あげるのももらうのも嬉しいのは長い付き合いならではですね(^。^)
大江健三郎の『個人的な体験』。
私も高校生のときに読んだ覚えがあります。
今でも本棚にあります。
私は大江健三郎なら「遅れてきた青年」が好きでした。
でも今大江健三郎を読むと、なんでこんな小難しいものを・・・と、頭痛が・・・
まるで手が出ません・・・
と・・・年のせい・・・??