日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

講演会シリーズ「世界の書棚から」第13回「韓国の代表的な絵本作家 ペク・ヒナとスージー・リーの作品世界」に行ってきました (2023.3.10)@板橋区立中央図書館

2023年04月12日 | イタリアの本・絵本・雑誌

講演会シリーズ「世界の書棚から」第13回「韓国の代表的な絵本作家 ペク・ヒナとスージー・リーの作品世界」に行ってきました (2023.3.10)@板橋区立中央図書館

 

3月は 中国に引き続き 日韓絵本交流会代表の講師によって 韓国の代表的な2人の絵本作家をご紹介いただきました:

 

ペク・ヒナ(백 희나)は 1991年ソウル生まれ カリフォルニア芸術学校でアニメ等を学びました 2020年にアストリッド・リンドグレーン記念文学賞(ALMA)を 韓国人として初めて受賞しました

立体人形を撮影して絵本づくりをし とても表情豊かです 家族が中心の話がメインで 様々な家族の形も描くようになり また生活の中のファンタジーを作品に描く絵本作家として有名ですね

とにかく展示されていた絵本を見ると 思わず笑ってしまう「あめだま」(大阪弁キョーレツ!)等 インパクトの大きなものばかりです📖

  ペク・ヒナの絵本がずらり

2004年『ふわふわくもパン』(原題: 구름빵 "くもパン")で絵本作家としてデビューしました  韓国の絵本はこの本の前と後で語られる程でした 幼い頃に母がパンを焼いてくれたそうです

2006年《팥죽 할멈과 호랑이》(小豆がゆばあさんとトラ)の絵を担当しました

2006年《사시사철 우리 놀이 우리 문화》(四六時中 私達の遊び 私達の文化)の人形を担当しました 

2007年《북풍을 찾아간 소년》(北風を訪ねた少年)これはノルウェーの昔話とのこと

2007年《분홍줄》(ピンクのひも) 彼女の赤ちゃん絵本は珍しいそうで ピンクの紐の実物を使って撮影しました

2012年『天女銭湯』(原題: 장수탕 선녀님 "長寿湯の仙女様") これは関西弁です 韓国の絵本を関西弁で訳すと実にインパクトがありますね😊 ちなみに天女のモデルはお母さんとのこと(笑)←本人は否定!  韓国にも銭湯やヤクルトがあるそうです

2010年『お月さんのシャーベット』(原題: 달 샤베트 "月 シャーベット")この時期は自分で出版社を立ち上げた頃です 暑くてお月さんが溶けちゃったのでシャーベットを作ると...

2014年《꿈에서 맛본 똥파리》(夢の中で味わったクソバエ) 作風が違っており トレーシングペーパーに色鉛筆を使い いろんな技法が使われています

2011年《어제저녁》(きのうのゆうがた) ぬいぐるみを使いました アコーディオンブックですね📖 

2011年《삐약이 엄마》(ピヤキのママ) な なんとねこが食べた卵がお腹の中で大きくなって ひよこが産まれて...様々な家族の形を描きます

2016年『天女かあさん』(原題: 이상한 엄마 "奇妙なオンマ") 子どもが入院したママを天女が助けてくれますが 天女の服を忘れて帰ってしまいます 完璧な人はいないとのメッセージ 

2017年『あめだま』(原題: 알사탕 "飴玉") 不思議な飴をなめると 心の声が聞こえてきて... 大阪弁で痛快です!  私はこの絵本が一番気に入りました💕

2018年『おかしなおきゃくさま』(原題: 이상한 손님 "変なお客様") 兄弟の絆を描いています

2019年『ぼくは犬や』(原題: 나는 개다 "わたしは犬だ") 「あめだま」に登場した犬が主人公です  SNSで呼びかけた様々な犬が登場しています🐶

    *    *    *

スージー・リー(Suzy Lee)  1974年ソウル生まれ スージー・リーはイギリスでブックアートを学びました

2022年に国際アンデルセン賞受賞 絵本作家になったきっかけは 絵を描き続けたい 簡単に(安価に)手に持てる絵本を選んだとのこと 

現実とファンタジーとの間を描き 躍動感がある絵を描き 物理的特性を活用しています 言葉のない絵本が多いですね

2002年『不思議な国のアリス』(Alice in Wonderland)をイタリアのCorraini社から出しました 卒業制作で出版は難しいと言われましたが ボローニャブックフェアで売り込み見事出版を果たしたそうです😊

2003年うさぎたちの夜』(La Revanche des Lapins (La Joie de Lire)) イギリスに留学中にドライブで「うさぎ注意!」の看板を見てインスピレーションを得ました 

2003年『鏡の中へ』 (Mirror)  絵だけの絵本で 現実とファンタジーの間を行き来する少女を描いています ページの真ん中の線の間にもうひとつの世界がある...

2004年『どうぶつえん』 (The Zoo)  想像の中の動物園ですね

2005年私たちは裸の画家』(The Naked Painters with Moon Seung-Yeon)  の絵を担当しました

2006年動くアルファベット』(Action Korean Alphabet) アルファベットを紹介する絵本は名詞が主ですが この絵本は動詞・動きを絵で表しています 

2007年『黒い鳥』 (The Black Bird)  フランスとの合作絵本 石版画です カラスは9万里を飛ぶと言われています

2008年『なみ』(Wave)  言葉のない絵本で 境界絵本三部作の1冊です ページの真ん中で 伸ばした手が途切れていて...

2008年私の画室』 (My Bright Atelier)  自伝的絵本で 子どもの頃本物の絵本作家と出合い...

2010年『かげ』(Shadow)   影の中に惹きこまれてゆくファンタジー...

2013年『このあかいえほんをひらいたら』(Open This Little Book) 

2015年『あたしのすきなもの、なぁんだ?』 Ask Me with Bernard Waber イラストを担当しました

2017年 『こんなにすてきな日』(This Beautiful Day)

2017年『せん』 スケートで転んだら なんとそれは紙の上だった!   動きがアニメを観ているかのようです...

2018年 『River/Kang-yi』(River)  イタリアのCorraini社 捨て犬だった愛犬のおはなしです

2019年『影を買った男』(The Boy Who Bought the Shade Under the Tree)  韓国の昔話の絵本でリメイクしてあります

2022年『わたしたち、またいつか必ず』(See You Someday Soon)  

 

今まで気になっていたけどよく知らなかった 韓国の人気絵本作家の作品に魅入られました💕 次回は オランダです

 

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