日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

「イタリアの小児科医が子どものスマホ使用に警笛を」(2017.1.31)@イタリアのネット記事+日本のスマホ育児

2018年02月06日 | イタリアのニュース

"La rabbia dei Pediatri Italiani: “Basta cellulari e tablet ai bambini, i danni sono devastanti”(イタリアの小児科医たちの怒り: 「子どもへの携帯電話やタブレットはもうたくさんだ、損害は重大だ)"(2017.1.31)@イタリアのネット記事+日本のスマホ育児

Facebookで拾ったネット記事です 電磁波の脳への影響について小児科医が危惧する内容ですが イタリアがスマホ保有率がヨーロッパでもっとも高く スマホ使用年齢が年々低くなっているというのは初めて知りました  ひるがえって日本の「スマホ育児」についても調べました


La rabbia dei Pediatri Italiani: “Basta cellulari e tablet ai bambini, i danni sono devastanti”.

イタリアの小児科医たちの怒り: 「子どもへの携帯電話やタブレットはもうたくさんだ、損害は重大だ」 


L’utilizzo dei cellulari si sta modificando da uso ad abuso* e gli effetti dannosi per la salute sono sempre più lampanti, specie per i bambini. Ecco perché.

携帯電話の使用は 使用から濫用*へと変化しており 健康への有害性は 小児に対するものではますます明白である、以下はその理由。

* abuso = 乱用 濫用 悪用 過度の使用

L’utilizzo dei cellulari, come spiegano i pediatri della Società Italiana i Pediatria Preventiva e Sociale, si sta modificando da uso ad abuso e gli effetti dannosi per la salute sono sempre più lampanti: mancanza di concentrazione, difficoltà di apprendimento e aggressività.



携帯電話の使用は、「イタリア小児科予防ソーシャル協会(SIPPS)」の小児科医たちの説明によると、使用から濫用へと変化しており、健康への有害性はますます明白である: 集中力の低下、学習困難そして攻撃性だ。


Ma non solo. L’allarme riguarda anche le onde magnetiche emanate dai telefonini: “L’Italia è al primo posto in Europa per numero di cellulari in utilizzo e l’età media dei possessori diminuisce sempre di più – spiega Maria Grazia Sapia, pediatra – Stiamo passando da un uso ad un abuso.


しかしそれだけではない。 携帯電話から発散される電磁波に関する警告もある: 「イタリアはヨーロッパでの携帯電話使用数が第一位であり、携帯電話保有者の平均年齢がますます下がり続けているのです」と小児科医のマリア・グラツィア・サピアは説明する - 「使用から濫用へと変化しつつあるのです」と。


Non dimentichiamo che cellulare, o smartphone che dir si voglia, è sinonimo di piccolo ricetrasmittente che viene normalmente tenuto vicino alla testa, durante le chiamate o mentre si sta giocando o comunicando.


携帯電話あるいはスマートフォンが 言ってみれば小さなトランシーバーと同義語であることを忘れてはなりません。 通常は通話中 あるいは遊んだりコミュニケーションを取っている間中 ずっと頭のそばで持たれているトランシーバーと。
 

Gli effetti dannosi per la salute sono sempre più evidenti, alcuni in relazione agli effetti termici: il sistema naturale del nostro organismo, a causa dell’ interazione del campo elettromagnetico con il nostro corpo, si attiva per via dell’aumento della temperatura generata dall’interazione stessa, localizzata dunque se parliamo di cellulari.


健康への有害性はますます明白です、そのいくつかは熱効果と関連があります:  私たちの臓器の自然な体系は 私たちの身体と 電磁波の分野での相互作用によって 相互作用そのものによって生じた温度上昇を通じて盛んになります、それがつまり携帯電話で話す時に特定されるのです


Quando queste esposizioni sono prolungate ed intense possono comportare la morte delle cellule  con necrosi dei tessuti, in quanto superano il meccanismo di termoregolazione.


これら電磁波にさらされることが長引かされ激しくなると、組織の壊死をともなう細胞の死をもたらしうるのです、温度調節のメカニズムを超えた時点で。

Inoltre è ormai appurato che, di fianco alle varie dipendenze che affliggono la nostra società senza escludere i più giovani, una collocazione predominante l’ha conquistata la “dipendenza da telefonino”, con danni serissimi sullo sviluppo sociale e psichico”.


その上にすでにもはや立証されていることは、より若い人々も除外することなく 私たちの社会を苦しめているさまざまな依存と並んで、携帯電話の支配的な位置づけが「携帯電話依存」にまで到達してしまったのです、社会的・心理的発達の上での重大な被害とともにです。


“Per ora – continua Giuseppe Di Mauro, presidente dell’SIPPS – non abbiamo prova di tutte le conseguenze collegate all’uso dei cellulari, ma siamo certi che da un uso eccessivo potrebbero aver origine perdita di concentrazione o memoria, oltre ad una minore capacità di apprendimento, a disturbi del sonno e un aumento dell’aggressività.


「今のところ」 ー とSIPP(イタリア小児科予防ソーシャル協会)会長ジュゼッペ・ディ・マウロは続ける ー「われわれは携帯電話使用と関係したすべての結果の証拠を持ってはいないのですが、しかしながら確かなことは、使い過ぎは集中力と記憶力の低下原因となりうることです、学習能力の低下の他に、そして睡眠障害攻撃性の増加の他にです。」


Inoltre ritengo che ai bambini non debba essere data la possibilità di usare il cellulare o, se proprio non possono evitare per qualsiasi motivo di dare ai propri figli questo dispositivo, spero che venga utilizzato per pochissimo tempo e non per ore interechattando o mandandosi sms: sono migliaia gli adolescenti che, pur stando nello stesso posto, non si parlano e continuano a tenere la testa bassa sullo schermo del proprio telefonino.


さらにはこう考えます、子どもには携帯電話を使わせない、あるいは何らかの理由によって まさに自分たちの息子たちにこの装置を渡すことが避けられない時は、ほんの少しの時間だけ使う事を望みます、そして長時間にわたりチャットしながら あるいはsmsを送りながらではなくです:  同じ場所に立って 携帯電話のスクリーンの上に頭を下げたままで何もしゃべらない たくさんの青年たちがいるのです。


Se non mettiamo un freno, o se non ci dedichiamo ad una vera e propria educazione al corretto utilizzo del dispositivo (perché di reali vantaggi, se usato correttamente, ne ha ndr*), rischieremo un’invasione da cellulare che comporterà ad una vero e proprio isolamento”.


もしブレーキをかけなければ、あるいは この装置の正しい使用への正真正銘の教育に努力を捧げなければ、(なぜなら実際正しく使えば利点はあるので、という注釈付きで) 正真正銘の孤立をもたらすであろう携帯電話の蔓延の危険に 我々はさらされているのです。

* ndr: 注釈/Nota della Redazione

記事は こちら

   
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子どもにスマホを!?

横断歩道を渡るのもまだおぼつかない幼子が スマホを見ながら母親の後ろを歩く 気にも留めない母親
イヤホンとスマホで クラクションすら聞こえないまま 赤信号で渡る子供
積極的にスマホを育児に取り入れているという若い親御さん...

大人向けスマホ市場が飽和状態なので 今度は子供向けに売り始めた」との業界ニュースに接し これがその結果なのだと痛感

スマホ育児は会話がなくサイレントベビーになる危険が指摘され 電磁波の影響は大人よりも大きいと小児科医も警告 集中力や学習意欲等の低下も起き 依存が強くなる
子供の視力悪化のスピードは早い
  * スマホ育児 allevamento del bambino usando lo smartfon

日本の専門家は 以下のように述べています:

「ネット依存や中毒化は、従来の中高生の思春期の問題のみならず、乳幼児期から意識すべき問題です
今は、乳幼児期の子ども達がスマホやタブレットを利用するようになりました
ネット依存が乳幼児期から始まると、治療が困難になるという指摘もされています。
 わが国のネット依存の予防、治療体制は諸外国から遅れていることから考えても、乳幼児期からのスマホ、タブレットの利用は危険です。」

出典: 「スマホからのネット利用はできるだけ遅らせるべき(2014.04.10/日経DUAL)」

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この記事に触れながら 子育てサイトや子育て番組で「スマホ育児」について取り上げられたものが自然と目に入りました 

赤ちゃんにスマホを触らせることをどう見ているかは 年代や立場によっても違います スポンサーの方を向いたサイトもあり このイタリアの小児科医の真摯な態度とは大きな隔たりを感じました 

テレビでも長時間赤ちゃんに見せると 脳 言葉の発達 視力等に悪影響を及ぼし 2歳までは長時間のテレビやビデオの視聴を控えるよう推奨しています(日本小児科医会の「子どもとメディア」対策委員会)
スマホの電磁波の影響も WHOが2011年に「発がん性の可能性あり」と発表しました

あるサイトでは「スマホが子どもに与える影響についてはまだ科学的な定説がありません」とありますが 逆に結果が出てからでは手遅れで 定説がないからといって安全が証明されたわけではないのです

また他でも「今のところ電磁波が小児白血病の原因であるという明確な研究結果は出ていません。総務省も電波による体への影響は熱作用(体温の上昇)だけであり それ以外の影響については根拠が示されていないと発表しています」とありますが 引用元は「電磁波の影響はない、安全が確認された」とまでは言っていません

これらをうのみにして赤ちゃんの健康は守れるのか… もちろんむやみに怖がらずに 双方をよく比べてみることが大切ですね  それにしてもあまりにも違うのでどちらが正しいのか?? あるいはどの国が誠実なのか?? シロかクロかはまだはっきり言えないのでしょうね まだ世に出てから数年ですから...

 電磁波に対する各国の状況は こちら ←日本のユルさは突出! 

少しでも赤ちゃんや子供たちが健康に育ってゆけるように その思いをきちんとくみ取ってくれるような世の中であってほしいと思います

でも 赤ちゃんの頃からスマホに触れるこの世の中で この先どんな未来が待っているのでしょうか...?

* 「スマホ、依存症のおそれ警告を」(2018.3.19毎日新聞くらしナビ)は こちら

* 「スマホが脳の発達に与える無視できない影響-脳トレの川島教授が2つの実験結果から分析」は こちら



スマホで若者の「斜視」増加か」 は こちら
  子どもに長時間見せると急性内斜視になる確率が高まるとの警告です

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