日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

ドキュメンタリー映画『アルファベット・マンジャロッティ』上映会に行ってきました(2023.10.24)@イタリア文化会館

2023年10月25日 | イタリア映画・映画

ドキュメンタリー映画『アルファベット・マンジャロッティ』上映会に行ってきました(2023.10.24)@イタリア文化会館

 

キャンセル待ちでしたが 当日お昼過ぎに空きが出たとのメールをいただき すっとんで行ってまいりました~イタリア文化会館😊

アニェッリ・ホールは満席状態! 建築・デザイン・彫刻を手掛けたA.マンジャロッティの上映会には その専門の方々が多くいらしておりました

 

  イタリア文化会館入り口

 

紹介文より:

建築家 (Architetto)、デザイナー (Designer)、彫刻家 (Scultore)と、アルファベット順に並んだ3つの肩書きを持つひとりのデザイナー、アンジェロ・マンジャロッティ(1921-2012)。

確かにイタリアで最も多面的であり、ある意味「非対称的」な人物のひとりであったマンジャロッティは、分野を越える研究を推進し、戦後イタリアで主流となった学派の進化に対してほとんど「孤軍奮闘」したデザイナーでした。

このドキュメンタリー映画は、アンジェロ・マンジャロッティの人物像を、20世紀イタリアデザイン文化を背景に、素材や材料に対する彼の姿勢や感性に焦点を当てながら探求することを目的としています。

マンジャロッティがデザインした建築の映像や、協力者・クライアント・友人たちへのインタビューを通じて、彼が手掛けた様々な分野の接点を探り、彼の思考の深さや革新への傾倒、そして、作品に内在する詩情の再構築を試みるものです。

なお、上映前にダヴィデ・マッフェイ監督によるイントロダクションを予定しています(日伊逐次通訳付)。

 

   アニェッリ・ホールのホワイエの写真

 

アルファロメオのデザインも手がけたマンジャロッティのドキュメンタリー映画上映の前に マッフェイ監督のインタビューがありました 

この作品を作ったきっかけや 思いもよらぬ氏の広い世界を 2012年に氏が亡くなられたあとで再構築するために 氏のゆかりの人々にインタビューをし続け 石の採掘現場等も訪れたこと等を語ってくださいました 司会は マンジャロッティの最後の弟子の一人でもあるコーディネーターの女性でした 

     *    *    *

 

映画はまず 班石を切り出す採掘場から始まります 

素材を知ることの大切さを知る氏は 押し出し成型の先駆者でもあり 職人を大切にし 描く前に素材に触ってみたいと言われたそうです また デザインを仕上げて終わりではなく 職人と語り合い相互に影響し合いました 

アラバスター職人のインタビューでは 加工せずにアラバスターの素材そのものを使おうとした氏に大変驚いたとのこと 1983年にヴォルテッラのアラバスター組合が危機に陥った時に氏が助けてくれたことを話してくださいました 

また 美は機能であるという言葉通り グラスは氷が口に入らないようにくぼみが作られ フルーツの入れ物は取りやすいようにこちらに傾いてあり 使いやすさを考えて作られています とてもシンプルなので驚きました!

氏のデザインした邸宅を偶然買ったオーナーは 普通の家ではないと思いつつ 買ったあとで氏の作品だと雑誌で知って驚いたとのこと

カッラーラの大理石採掘現場にて ファシズムの象徴でもある大理石を氏は使い また 切り出した石をはめ込むだけのテーブル エチェントリコを創りました 

1つのブロックから11ものパーツを切り出す三次元の方法 これにより 11個のブロックを用意せずにすむようになったとのこと 

すべては完成形で デザインする前に氏には完成形が見えていたそうです

生活に役立つものを創り 匿名性の高いものを流行にかかわらず生み出す氏の父はパン職人だったとのこと Giogaliという照明のオーナメントは ガラスだからこそ成立したといいます

美よりも利便性をというのは人間工学に基づくものであり 名の知れた建築家の作品ではなく 名もない所でよい仕事をすることをモットーに 生活に役立つ利便性を大切にしてきました 妥協や無駄を許さず 気難しくもありまた広い心も持っていました

ガラスの花瓶の不思議な形 単一ガラスで作られたシャンデリア 日本で出た初めての氏の作品集 兆番から作るなんて初めてだと驚いた日本人建築家 

そして多くの日本人が氏の元で学び 氏の亡くなられたあとでも日本で集い団体を作ったそうです... 

 

アンジェロ・マンジャロッティ財団は こちら 

(抜粋)  

アンジェロ・マンジャロッティは、イタリアの第一世代を象徴する他の人たちと一線を画している。彼の特異性は、使われる素材、ムラノガラス、大理石、ブロンゾ、セラミック、クリスタルガラス等が要求する特質や制約に応じてデザインを適応させることができる能力にある。

彼は、素材がもつ固有の特性を活かして人工物をつくりあげる術を心得ている。

     *      *      *

満席のアニェッリ・ホールを出た一階の出口では 懇親会が始まっていました🍷

 

   1階出口で行われた懇親会

 

マンジャロッティのもとでは多くの日本人も学び この日満席となったアニェッリ・ホールには おそらく氏のもとで学ばれてきたであろう多くの日本人が集い 旧交を温めておりました😊

 

ドキュメンタリー映画『アルファベット・マンジャロッティ』上映会は こちら

映画の紹介は こちら

マンジャロッティの作品は こちら 

素晴らしいイベントを開催してくださいましたイタリア文化会館様に 心よりお礼申し上げます

 

イタリア語ランキング
イタリア語ランキング

 

にほんブログ村 外国語ブログ イタリア語へ
にほんブログ村

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする