日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

「イタリア文化セミナー&ワークショップ イタリア伝統SagraとBallo~北イタリア編」に行ってきました(2020.3.15)@吉祥寺LCI

2020年06月02日 | イタリアの歌・音楽

「イタリア文化セミナー&ワークショップ イタリア伝統SagraとBallo~北イタリア編」に行ってきました(2020.3.15)@吉祥寺LCI


イタリアの民族舞踊についての少人数のセミナーに参加しました 第1回は北イタリア 第2回は 中部・南イタリアの予定です

民族舞踊とは プロではなく住民たちが踊り 引き継がれてきた踊りで 世界各地にオリジナルの民族舞踊があります 
今回は有名なものではなく 知られざる興味深いSAGRA(祭り)について その背景 意義 方言 文化 歴史の観点から分かり易く 映像と共にご紹介いただきました

L'etnocoreologia エトノコレオロジア これはダンスを研究する学問とのこと 初めて知りました!

初めての踊りは 先史時代(preistoria)にさかのぼります 儀式 疫病の拡大を防ぐ等... 当時は道具は使わず手や脚を打ちました

そして エトルリア人のダンス(danza etrusca) 葬儀でのフルート奏者(flautista) これはエトルスキ講座で見た絵ですね(^.^) 2本あるのです

次に ローマ人のダンス(danza romana) あまりダンスは好きでなかったそうで シリア人や奴隷たちに踊らせていたそうです 
  
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次に 現代の北イタリアの伝統と舞踏について見てゆきました

まずはピエモンテ州(Piemonte)

Balli Occitani (オクシタンの踊り) Balli Tirolesi (チロルの踊り) Balli Staccati (スタッカーティの踊り)と 地域ごとに3つのグループがあります

楽器は タンバリン アコーディオン ハーモニカ フルート マンドリン リュート ザンポーニャ カスタネット等...

最初は Balli Occitani (オクシタニア地域の踊り)
ピエモンテ州とフランスとの国境あたりの地域で 侵略が少なかった地域です オック語が話されています

かのダンテも このオック語(Lingua d'oc) オイル語(Lingua d'oil) スィ語(Lingua del si')を研究していたそうです

またオクシタン地方(Occitano)の伝統衣装や旗等もご紹介いただきました

次はギロンダ(La ghironda) ハーディ・ガーディとも呼ばれる大きな楽器です 二人がかりで回して演奏していたそうです

剣士の祭り(Festa degli Spadonari)という 花をあしらったかぶりもの(copricapo)をかぶって剣(spada)を振り回す 春の訪れを祝う祭り そしてイヴレアのオレンジ合戦(battaglia delle arance) この起源は...領主が花嫁の初夜権を握っていたことにみんなビックリ( ゚Д゚)

ここで各地のカーニバルのドルチェの紹介となりました♪ chiacchiereしか知りませんでした~

"Fora l'ours" (Fuori l'orso) これは外からやってきた熊を 最初は叩いたりしますが最後は受け入れる祭りで 異人を受け入れるという祭りだそうです ちなみに熊は北イタリアでは重要なのだそうです

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次は ヴァッレ・ダオスタ州(Valle d'Aosta)です

ジニョー(Gignod)では 「Coumba Freide」(冷たい谷)という風変りなカーニバルがあります 
これは1800年代にここの渓谷を通ったナポレオン軍の軍服をイメージした赤い服に お花で飾られ厄除けの鏡をつけた帽子を被って 春の到来を表す熊も交えてパレードします 山の上なので寒そう~( `ー´)ノ


次はロンバルディア州(Lombardia)です
パリオ(palio)と言えばシエナが有名ですが これは街の地区対抗レースで 勝者に送られるドレープの入った布(drappo)が語源とのことです ちょっとトーガみたいですね♪

踊りの時の接触が時代とともに減り 中世ではコンタクトはネガティブとして 手だけ触れるくらいに変化していったそうです

12月13日に子どもたちにプレゼントを贈る サンタルチア祭(Festa di Santa Lucia)についても伺いました シチリアが起源なのですね


次は トレンティーノ・アルトアディジェ州(Trentino Alto Adige)

チロル(Tirolo)は オーストリアとイタリアの間に位置し 1918年にイタリア共和国の領土となりました
イタリア語 ドイツ語 そして消滅のリスクのあるラディン語(Ladino)が話されています 
ここのチロルの踊りや伝統衣装は ドイツやオーストリアとよく似ていますね!
女性のリボンが左は未婚というのをきいて シュヴァルツヴァルトのBollenhutという帽子のボンボンが 独身と既婚女性で色が違うのと ちょっと似ていると感じましたね( *´艸`) 

チロルのシュッツェン(Gli Schützen tirolesi)も オーストリア時代のような衣装ですね

Schuhplatter というバイエルン州とチロル地方のフォークダンス この映像を見て NHKドイツ語講座でやっていたのを思い出しました!! 靴の裏を掌で叩くのです

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ヴェネト州(Veneto)

12月5日のサン・二コラ(San Nicola)   Krampusという悪魔が悪い子に罰を与えるのですね 

Panevin という新年の祭りでは古い木々等を燃やすそうで 語源はpane e vinoとのこと ケルト民族が起源で 火の方向で占うそうです

フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州(Friuli Venezia giulia)

1947年2月10日にイタリア共和国に入り イタリア語 スロヴェニア語 ドイツ語 フリウリ語(friulano)を話します 

ここでは バルコラーナ祭り(La Barcolana)という船の祭りがありますが 1969年から毎年10月にトリエステ湾で国際的なセーリングレガッタが行われるのですね

フルラーナ(La Furlana) これは州の名に由来して激しいダンスを踊ります 伝統衣装もオーストリア風です

カルソ(Carso)は スロベニア国教近くで 結婚式を表すNozze Carsicheという祭りが2年に1度の8月に行われます

Fasin la mede という干し草の借り入れ祭り(fienagione)もあります 

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エミリア・ロマーニャ州(Emilia romagna)

I balli staccati という伝統舞踊は 跳ぶようなダンスです
リッショ(Il liscio)という大人しいリズムの踊りは 今も踊られているとのこと
ギャロップ(La Galoppa) は 馬のギャロップをまねて集団で踊ります
そして傑作なのはせむし男の踊り(Ballo dei gobbi) ケンカしながらぐるぐるまわります(;・∀・)

また 6月には かの「イタリア料理大全」を発行したイタリア料理の巨匠 ぺリグリーノ・アルトゥージ(Pellegrino Artusi)へのオマージュとして Festa Artusianaが 生まれ故郷のフォルリンポポリ(Forlimpopoli)で開催されます 

リグーリア州(Liguria)


ここで有名なのは アメリカ大陸を発見したジェノバ出身の探検家クリストファー・コロンブス(Cristoforo Colombo)ですね

トレスコーネ(il trescone) 叩く(thriskan)という意味の 手足を叩いて踊る農民の踊りや ほかにもジェノヴェーゼ・ペースト作りの世界選手権 そしてサン・レモ音楽祭(Festival di Sanremo)) (70回目!) 花祭り(Festa dei fiori)もありますね

すごい盛りだくさんでした!! ありがとうございました💛

pausaでは カーニバルの揚げドルチェと Vin brulè (ヴィン・ブリュレ ) をいただきました
これはドイツのグリューワインと似ています♡



セミナーはこちら

次回のセミナー「イタリア南部の民族舞踊の言い伝え 」(2020年7月 5日(日))は こちら

* 素晴らしいセミナーを開催してくださいましたLCI様に心よりお礼申し上げます


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