太宰治がイケメンであったことに異論を唱える人はまずいない。数多い太宰の写真の中でも次のものは一番荘厳である。
この彫の深さと深刻な表情とかっこいいポーズは際立っている。 しかし、あまり知られていないが、このあと三鷹の陸橋の階段を下りてくるときの写真がある。
まるでキリストが地上に降りてくるかのようだ。 私は『心・生命・自然』の中で太宰について論じた。『人間失格』の裏モデルがキリストであることを指摘した。
私は16歳以来50回ぐらい『人間失格』を読み返してきたが、ますますその(浅い)深みにはまっている。