どこ吹く風

旅のことを主に書く。

遊覧飛行

2006年05月02日 14時04分50秒 | マチュピチュ
 ナスカの地上絵を空か見るための飛行場はイカという街にある。
飛行場というものの小さな空港だ、小さいとか大きいとかはターミナルのことで滑走路は見えなのでその規模は分からない。平屋の待合所がある程度なのでやはり小さいのだろう。
ガイドがなにやら交渉しているが、午前中のフライトは他の客の混み具合、機材の都合でで無理な様である。ではランチを先に済ますというわけにも行かないので先のフライト組みの帰りを待つことになった。
もうその頃には添乗員さんの誠意ある気持ちを汲み取る事も出来るようなっていたので少々の待ち時間は苦にならなかった。みなさんもそうであっただろう、待ち時間の様子を見てそのように感じられた。

 時間待ちしていよいよ乗ることになった、飛行機は4名乗りのセスナに6名、12名乗りに分乗する事になりどの飛行機を選ぶかの希望が聞かれた。私たちは即座にセスナを希望し叶った。
私が操縦席の隣に座ることになった。セスナは初めてなのでワクワクした気分だ、しかし若干の不安もある飛行機酔いのこと。座席は会社の係員が決めていた、事前に体重の申告があるとの説明があったが、それは無かった。一緒に乗った若い(ツアーメンバーの中では)女性の体重を聞きたかったのに。

 いよいよ離陸、ちょっと滑走したらすぐ飛び上がった、市街地を見ながら上昇すると荒野、砂漠、禿山が目に入る。川が分かる、水は流れていないが木が川筋に沿って生えているので分かる。谷間に屋敷の中だけ緑に包まれている敷地が見えた、リゾート施設なのか個人の邸宅なのか、緑が見えたのでホッとした。

 唐突ですがこれからナスカへ行かれる方へのアドバイスです。運良くセスナに乗れてしかも副操縦席に座れたとしてもそれだけでは大空の散歩を満喫できないのです。坐ると見えるのは計器だけ、景色はヨコの三角窓からしか見ることが出来なかった。原因は身長および座高です。伸び上がろうとしてもシートベルトがジャマをして尻が浮き上がらない、イライラしたがシカタがない。尻の下に敷く5~6cmの台(?)持参をお勧めします。
コンパスには自信が無いが座高には自信がある人は必要ないでしょうけど。クラスメートの○○なら必要ないな、胴長短足だったから。

 それから添乗員からの助言だったが、操縦士もヒトノコ、褒められたら気分良くサービスするし、気が乗らなければ早々に切り上げるヨ。それならと私たちはオーバーに声を上げて機長を褒めた。機長は右の人左の人と地上絵が良く見えるように機体を傾ける。たしかに良く見えた、インターネットとかガイドブックには地上絵がハッキリしなかったと不満の声もチラホラ書かれているが、私たちは気象条件が良かったのかよく見えた。

 機長はアンチョコをだして日本語の説明をローマ字読みしている、言うている事を一生懸命考えてなんとか分かる程度、それでも”じょ~ず~”と褒めた。左の人が見えるように傾けている間私は機長越しに見るか、空を見ている。大きく旋回して今度は私が見えるように傾ける、サービスは良い。良いのは良いが酔いが来そうだ。

 気分がオカシクなってきた。もともと船酔いに強い方ではない。学生時代の船ヤマトまで行き来していた頃を思い出した。ウッ・・・
吐きはしないが気分は優れない、それでもはるばるやってきたのでゼッタイに見ておかねばならない。必死の思い出ハチドリ、さる、コンドルなどを目に焼きつける。アタマの中では左側には傾けなくていいのの・・・などと考える。

 直射日光に照らされたナスカ、眩しくて暑くもある三角窓を開けて風を入れると気分も少しは気が紛れる。アタマと目は別々のことを感じて動いているようだ。見たい、気分は優れない、でも見た~い・・・
眼下にはアメリカンハイウェイが一直線に伸びてミラドールという観測塔らしきものも見えた。宇宙飛行士や三角形も見える。もっと見た~い、もうこれでいいとの心の葛藤は続く。

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