どこ吹く風

旅のことを主に書く。

バスガイド

2007年03月20日 07時08分53秒 | 能登
 石川県のバスガイドはオモシロイ人がいる。
断定的に書いたが石川県の観光バスに乗ったのはたった2回ないのに二人のバスガイドさんはベテランで斜めに構えた口調が印象に残った。

 観光バスなんて滅多に乗らないので各地のガイドはそれなりに面白いのだろう。そういえば昔々の若い頃マスコミ関係者をある施設に招待する企画に紛れ込んだことがある。友人がその企画を担当したので席も余っていることだし一緒に行こうと誘われたのだ。
カデナ飛行場付近に来た時バスガイドが

 ♪ 黒い殺人機が今日も~
     ベトナムの友を撃ちに行く
   世界を繋ぐこの空を
     再びイクサで 穢すまい~ ♪

と歌いだした。乗客のマスコミ関係者、特にヤマトからの特派員の皆さんは”観光バスでこのような歌を披露しても良いものか!”とザワめいていた。
カデナからは毎日真っ黒に塗られたB52機が三機編隊で幾組みも飛び立ったものだ。腹いっぱい爆弾を積んだB52が轟音と共に飛び立ち、またエンジン整備で轟音を出す、このような状況に置かれていたのを表現した歌だった。

ある面から見ると観光には相応しくないだろうが、その地の生活を見るのも観光の一つならその内容の歌を観光バスガイドが歌ってもいいだろう。

 一昨年黒部アルペンルートへ行った時、小松空港からすぐ立山に向かった。するとガイドさんが「皆さん方のツアーを石川県知事が知ったらきっと怒るでしょう、素晴らしい石川県を素通りして隣の県へ向かうなんて。」と笑わせ、白川郷では郷土名物の餅かダンゴを紹介する時「美味しいというものではありません、雪に閉ざされた田舎の家で楽しみの一つとして食べられたものです。頬っぺた落ちるほど美味しいワケではありませんが、まあこんなものかと思って味見してください。」とかチョット捻った言い方がおかしかった。

 能登観光のバスガイドも多分にそういう感じで、ズバズバずけずけモノを言うタイプだった。「皇族が観光する際の案内役もしましたが、何もしゃべらなくても良いと言われて何のために乗車しているのか分からない。乗り降りの際のお辞儀だけで日当を貰うようなもので、タウンミーティングのエレベーター係のボタン一押しウン万円と同じ。」なんて内幕話で笑わせていた。

 ガイドさんは他所からお見えになった方々と直接接するのである面その地を代表する人でもある。会社からのマニュアルを基本に自分を出しながらその地を的確に紹介する役目を担っている。

年月を要する仕事だろうけどその地と個人が上手くかみ合って表現・紹介してもらいたい。石川県のガイドさんは斜めからずけずけモノを言うているのにイヤミが無くて面白く聞けた。良かったですよ

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