気を良くして最新の作り方をご紹介いたします。
原理は簡単です。
市販の「柔らかい」プラスチックカップ(硬いプラスチックカップでは出来ません)を2つ用意(全く同じ物)して片方のカップの上部を1.5cm程度(厳密で無くて良いです)カットします。
それをカットしていないカップの中に入れて水を満たします。
すると、中のカップの水の自重で外側のカップ壁との間に適度な締め付けが出来ます。
そこの隙間に花の茎を差し込めば茎は固定され極細の茎でも難なく立たせることが可能になります。
以上が簡単な原理紹介です。
ところが・・・
昨年、最初に作った初代版では単に、同じカップを2つ用意して片方の上部を1.5cm程度短くカットしただけの物でした。
これだと、その内側カップより高い位置に水面が無いと、水は花の茎に供給されなくなります。
それにカップに並々と水を入れたのでは、チョとしたことでこぼします。
かと言って、内側カップのカット位置を下げてしまうと、短い茎の小花は隙間に届かず花をカップ上部より上に出せなくなってしまいます。
そこで、
☆☆☆更なるアイディア登場☆☆☆
昨年の作成過程も含め最初から手順を説明していきます。
1.全く同じ柔らかいプラスチックカップを2つ用意します。
最初からシャレたデザインの絵が書かれたカップを使うのも手です。
2.内側になるカップの上端を切る。
内側になるカップの上端が外側のカップの上端より1cm~1.5cmくらい低くなるように切り落とします。
(この長さが挿せる茎の長さを決定します)
今回使用したカップは完全に重ねて密着した状態でも上端の段差が結構出てしまうものですので、単純に上端を1cm切るのではなく、重ねた状態で1cm~1.5cmになる様にマジックでおよその位置に印をつけます。
その印を付けたラインでハサミで切ります。
先の尖ったハサミですと刺してからそのまま切って行けるので楽です。
切り落とせました。
短くしたカップを中に入れてみます。
こんな感じになりますね。
この段差より茎が長ければ挿すことができます。
3.短くした内側カップの側面に穴を空けます。
これが昨年からのバージョンアップした点です。
内側のカップの上端から1.5~2cm程度下がった場所に3か所、小穴を空けます。
水が通れば良いので小さくて良いです。
私は先の尖ったハサミを使っているのでその先端部で外側から内側に向けて穴を空けてます。
この穴より高い位置の水が花の水として使える水になります。
ですので、常にこの穴の位置より上に水面がある状態で使用してください。
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●穴あけの注意点
内側カップの底に近い部分に穴を空ければ沢山の水を、花の為に使えるのにと思う方もいると思いますが、あまり下の方に穴を空けてしまうと内側のカップの水の重みで下に下がる力が弱くなり、隙間がブカブカで花を挿しても保持できなくなってしまいます。
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これが、最新のノウハウです。
「フラワーtomoカップ」の最新構造を絵に書くと下図のようになります。
花への吸水用に使える水の量は内側のカップの小穴までの水になります。
(細い茎で隙間をあまり広くしない状況であれば、水面より上に茎の先端が有っても表面張力で茎まで水が上がります)
(字が汚いのが理系男子のあるある? 他の方に「俺と一緒にするな!」って怒られそうですが・・・)
たっぷり水を入れても大丈夫ですが、お奨めは最初の水位を内側のカップの上部1~2mmのすれすれにします。
何故かと云いますと、
二つのカップは密着していて隙間には毛管現象が働いて僅かな水が入ります。
内側カップより上に水位があると太い茎の場合、出来た大きな隙間(下図)から汚れた水が上に出て内側カップ内の水全体が汚染されてしまいます。
水位が内側カップ上端より低くて、穴より高い水位の範囲だと、水は3か所の穴からカップの僅かな隙間を通って供給されます。
つまり、花が吸った水の分だけ常に内側から外側の隙間方向の一方向にだけ流れて供給されるので内側カップ内の水が汚染されることが少なくなります。
なので、吸水能力を無くした花は早めに撤去してください。
水の流れが無くなって、汚染水が内側カップ内に広がる可能性があります。
植物によっては腐りやすい物もありますが、この「フラワーtomoカップ」ですと、入れている他の草花への影響は最小限にできます。
さて、如何だったでしょうか。
講釈はどうでも良いと云う方はとりあえず上記の「フラワーtomoカップ」の最新構造図を参考に工作してどんどん作って、最低限小穴部より上に水位がある事だけ注意して頂ければ、問題無いです。
●使用上の注意点
・必ず内側カップの小穴より上に水位があるようにして下さい。
・内側カップの小穴より下に達しない太くて短い花を挿すと、隙間が広がり過ぎて毛管現象が働かず水が届かない場合が有りますので、その場合にはカップの水位を上げて下さい。
・水の汚染は最小限に保たれますが、毎日水を交換することをお奨めします。
・内側カップの表面にヌメリが出て来たら外して洗剤で洗ってください。
・植物によっては切られると水揚げが悪く、直ぐにうなだれてしまう物も有るので、その様な物は諦めてください。(多分、切ると白い液の出てくる様な植物)
では、梅雨の時期のフラワーライフを屋内で満喫してください。
---- 実際の使用方法 ----
今回写真を撮るのに作った「フラワーtomoカップ」に早速花をアレンジしてみました。
カップを持って庭を散策。
●茎を隙間に入れるには
親指で内側カップの上端より少し下の部分をピンポイントで外から押します。
すると、下の写真のように隙間が開きますので、そこに花を挿します。
(花の位置を修正する際も同様にします)
いろんな花を見つけて高低を作ってアレンジして行きます。
今回の出来は・・・
真ん中の空間が上手く使えなかったので50点!
その時々の花にもよるのでまあ、良いでしょう。
午後のティータイムを花で囲まれた自作Caffeテラスで過ごす。
絶好調です!
ついでに!
先日作った開閉式サンシェードも毎日活躍しています。
涼しくて快適です。
バラも満開になり、益々地上のヘブンになってきました。