自民党の古賀誠選対委員長(68)が14日の党総務会で、東京都議選など一連の地方選敗北の責任を取り辞任する意向を表明した。批判を浴びた宮崎県の東国原英夫知事への衆院選出馬要請も一因とみられる。衆院選を目前にして“司令塔”不在の形となり、党内の混乱は拡大している。
■惨敗の結果を受けて自民党の選対委員長が辞任するのなら、やっぱり地方選挙は国政と直結していたんじゃないか!?と怒る国民など何処にもいません。こんな事なら最初から東国原さんではなく、師匠のビートたけしさんを口説いてみた方が良かったかも知れませんぞ。断られるにしてもマスコミの注目を集めて「ここだけの話ですが、民主党政権になったら大変なことになりますよ」などと御本人のテレビ番組の真似をして密談内容をワザとらしくリークすれば、最高のネガティブ・キャンペーンになったでしょうに……。その極秘会談をセットする当て馬として宮崎県知事を利用すれば、これほど阿呆呼ばわりされずに済んだかも?
14日午前に開かれた自民党総務会。口火を切ったのは加藤紘一元幹事長だった。「都議選をどう総括し、衆院選に臨むのか説明すべき」と追及すると、続く丸山和也参院議員も「東国原知事擁立の件も党執行部として評価、総括が必要だ」。さらに、武部勤元幹事長も「都議選は単なる地方選ではない。惨敗した責任は執行部にある」とほえた。相次ぐ責任を問う声に、古賀氏は「執行部で責任を取れというなら私が取る。東国原氏の擁立は比例代表での票の上積みを考えた。浅はかな知恵で大変ご迷惑を掛けた。辞めさせていただく」と述べて途中退席。尾辻秀久参院議員会長も「私も首を差し出す」と続いて退席した。
■ほうら、やっぱり地方選と国政は表裏一体不可分の関係になっていたのではないですか!?マスコミを通じて国民にウソを言っては行けませんなあ。考えてみれば麻生コロコロ内閣は幹事長と選挙対策委員長は同格扱いで、党内では選挙博士の異名を取っていると言われていた細田幹事長から選挙戦の全権限を古賀さんに譲り渡すという、前代未聞の執行部体制を採っていたのでありました。しかし、対する民主党も岡田幹事長には選挙に関しては何の権限も無く、カネも候補者選定もすべてクラッシャー小沢前代表の専権事項になっていたのでしたなあ。
■つまり、地方自治体を舞台として「古賀対小沢」の陰険で隠微な戦いが繰り広げられていたことになりまして、多少?の政治献金疑惑があろうとも選挙に勝てさえすれば「説明責任」など何処かへ吹っ飛んでしまうのが政党というものなのでしょう。ですから、今後、政治スキャンダルが起こった時に何処かの政党が「説明責任」を持ち出しなどしたら、それに関する一切の報道に耳も眼も貸さないのがよさそうです。
……細田博之幹事長は総務会終了後、「選挙前の交代は認められない」と強調。麻生太郎首相も「辞表を受け取るつもりはない」と述べ、引き続き慰留に努めるよう細田氏に要請した。……細田氏と会談した古賀氏は「候補者擁立など大方の作業は終えた。いくらでも働く場所はある。委員長でなければならないわけではない」とし、辞意に変わりはないことを強調。さらに、東国原知事の擁立について「中長期的な課題で難しいところがいくつかある」と述べ、事実上断念する考えを示した。
■この段階まで、古賀さんは東国原知事を宮崎県から奪い取って自民党の比例代表の票が増えると思い込んでいたのですなあ。宮崎県民も全国の自民党支持者も甘く見られたものであります。勿論、民主党側でも大橋巨泉さんを出馬させて票を上積みして貰っておいて、巨泉さんの子供じみた我が儘に手を焼いて短期間のうちにお払い箱にしてしまったことがありますし、女子プロゴルファーの父親を筆頭に実に怪しげで頼りない議員を何人も誕生させておりますなあ。勿論、そういう人物を当選させたのは有権者なのですが……。
■「自民党も落ちたものだ……」と嘆息が洩れたとも聞きますが、そこまで落ちているのを肌身で知って心底慌てたのが選挙(だけ)のプロである古賀さんだったのではないでしょうか?無様な「加藤の乱」で人望を失い総理総裁の芽を自ら捨てた加藤紘一さん当りに好き勝手に綺麗事を言われたら、古賀さんでなくても激怒したかも?
……民主党の代議士会では山岡賢次国対委員長が、古賀氏の辞意に触れ「本音ベースで言うと、(解散を)14日から21日以降と決めたのは、麻生さんと細田幹事長と、大島国対委員長で、そこに選対委員長が入っていなかった。(古賀氏としては)『ふざけるな』ということのようだ」と暴露。出席議員からは「子供みたいな話だな」と失笑が漏れた。
■今はたまたま追い風が吹いているから目立たなくなっているものの、民主党内のあちこちに入っている亀裂の深さと長さは相当なもので、代表戦の度ごとに「子供みたいな」離合集散を繰り返していることを国民はうんざりするほど見ております。民主党の執行部などは、クラッシャー小沢前代表の目から見たら「幼児」も同然、殊、選挙に関しては誰も喧嘩など絶対にできますまいなあ。もしも、鳩山代表がうっかり小沢さんを外して重要案件を決めたりしたら、それこそ世にも恐ろしい事が起こるのでしょうなあ。
……選挙指揮官の“戦線離脱”宣言に、党内の混乱は収まる気配がない。当の麻生首相は代議士会で「一連の地方選での厳しい批判を謙虚に受け止める。反省に立って総括し、対応する。一致団結して戦うのが当然だ」と、したり顔で呼び掛けたのだが…。
7月15日 スポーツ報知
■安倍前総理の時代にも、絆創膏大臣やら(故人ではありますが)何とか還元水大臣やら、訳の分からない「任命責任」のタネを作る閣僚が出たものでしたが、麻生コロコロ内閣の代になってからは首相の「盟友」と言われていた閣僚や幹部が毎月のように辞任して行きました。ですから、もう誰が辞めても驚かないはずなのですが、まさか選挙日程が決まった直後に選挙対策委員長が「俺が辞めてやらあ」と捨て台詞を吐いて椅子を蹴り、その場を立ち去るなどという茶番劇を誰が予想したでしょう?
■こうなったら、解散前に次は誰辞めるのか?が自民党に関する報道の中心になるかも知れませんなあ。辞任・辞職・分派闘争・離党と、いろいろな動きを見せる人が次々と出て来るでしょうから、マスコミに注目されたい人は、早い者勝ち!ですぞ。21日の解散までに何人が自民党から離脱するのやら……。中には宗旨替えして公明党に入る議員も出て来るかも知れませんし、「本当は郵政民営化には反対だったんだよ」と国民新党に泣きを入れて擦り寄る人などもいるかも知れません。最近、千葉県知事になった人のように「完全無所属」の旗を立てて、嵐が過ぎ去ったらこっそり自民党に戻るというようなあざとい裏技を使う人も出そうな気もしますなあ。
■何だか、もう選挙に勝ったような気分に浸って、笑いを噛み殺しているような顔をしている民主党議員がちらほらと見られるのですが、あまりの馬鹿馬鹿しさに史上空前の低い投票率にでもなったら、どの政党も勝利とは呼べない白けた選挙結果になる可能性があることを忘れてはなりますまいぞ!どうやら自民党は正面からの攻撃は諦めて、官公労や日教組などの支持団体を標的にする搦(から)め手からの攻撃に戦法を変えているような印象がありますし、小沢・鳩山のダブル政治資金問題も、何かの拍子に火種から大きな火柱が上がるかも知れません。
■最近のマスコミによる世論調査には、次の総理に相応しいのは「麻生か鳩山か」などと無理な選択を迫る旧態依然とした質問が含まれているようですが、今の段階では「麻生でない人」「自民党ではない人」という消極的な選択しか思い付かない人がほとんどではないでしょうか?やがて、「鳩山でもない人」と考える人が増えた場合には、世論調査自体の意味が無くなってしまうでしょうなあ。自民党と民主党のマニュフェストを並べて比較できるようになってからが勝負なのでしょうが、小沢前代表が本気で「友愛」政治に同調するとも思えませんし、自民党側も小泉改革をすっきりと総括できるとも思えませんから、互いに薔薇色の「バラ撒き」公約を並べて馬鹿馬鹿しさを競うだけに終わってしまうようで、心配であります。
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14日午前に開かれた自民党総務会。口火を切ったのは加藤紘一元幹事長だった。「都議選をどう総括し、衆院選に臨むのか説明すべき」と追及すると、続く丸山和也参院議員も「東国原知事擁立の件も党執行部として評価、総括が必要だ」。さらに、武部勤元幹事長も「都議選は単なる地方選ではない。惨敗した責任は執行部にある」とほえた。相次ぐ責任を問う声に、古賀氏は「執行部で責任を取れというなら私が取る。東国原氏の擁立は比例代表での票の上積みを考えた。浅はかな知恵で大変ご迷惑を掛けた。辞めさせていただく」と述べて途中退席。尾辻秀久参院議員会長も「私も首を差し出す」と続いて退席した。
■ほうら、やっぱり地方選と国政は表裏一体不可分の関係になっていたのではないですか!?マスコミを通じて国民にウソを言っては行けませんなあ。考えてみれば麻生コロコロ内閣は幹事長と選挙対策委員長は同格扱いで、党内では選挙博士の異名を取っていると言われていた細田幹事長から選挙戦の全権限を古賀さんに譲り渡すという、前代未聞の執行部体制を採っていたのでありました。しかし、対する民主党も岡田幹事長には選挙に関しては何の権限も無く、カネも候補者選定もすべてクラッシャー小沢前代表の専権事項になっていたのでしたなあ。
■つまり、地方自治体を舞台として「古賀対小沢」の陰険で隠微な戦いが繰り広げられていたことになりまして、多少?の政治献金疑惑があろうとも選挙に勝てさえすれば「説明責任」など何処かへ吹っ飛んでしまうのが政党というものなのでしょう。ですから、今後、政治スキャンダルが起こった時に何処かの政党が「説明責任」を持ち出しなどしたら、それに関する一切の報道に耳も眼も貸さないのがよさそうです。
……細田博之幹事長は総務会終了後、「選挙前の交代は認められない」と強調。麻生太郎首相も「辞表を受け取るつもりはない」と述べ、引き続き慰留に努めるよう細田氏に要請した。……細田氏と会談した古賀氏は「候補者擁立など大方の作業は終えた。いくらでも働く場所はある。委員長でなければならないわけではない」とし、辞意に変わりはないことを強調。さらに、東国原知事の擁立について「中長期的な課題で難しいところがいくつかある」と述べ、事実上断念する考えを示した。
■この段階まで、古賀さんは東国原知事を宮崎県から奪い取って自民党の比例代表の票が増えると思い込んでいたのですなあ。宮崎県民も全国の自民党支持者も甘く見られたものであります。勿論、民主党側でも大橋巨泉さんを出馬させて票を上積みして貰っておいて、巨泉さんの子供じみた我が儘に手を焼いて短期間のうちにお払い箱にしてしまったことがありますし、女子プロゴルファーの父親を筆頭に実に怪しげで頼りない議員を何人も誕生させておりますなあ。勿論、そういう人物を当選させたのは有権者なのですが……。
■「自民党も落ちたものだ……」と嘆息が洩れたとも聞きますが、そこまで落ちているのを肌身で知って心底慌てたのが選挙(だけ)のプロである古賀さんだったのではないでしょうか?無様な「加藤の乱」で人望を失い総理総裁の芽を自ら捨てた加藤紘一さん当りに好き勝手に綺麗事を言われたら、古賀さんでなくても激怒したかも?
……民主党の代議士会では山岡賢次国対委員長が、古賀氏の辞意に触れ「本音ベースで言うと、(解散を)14日から21日以降と決めたのは、麻生さんと細田幹事長と、大島国対委員長で、そこに選対委員長が入っていなかった。(古賀氏としては)『ふざけるな』ということのようだ」と暴露。出席議員からは「子供みたいな話だな」と失笑が漏れた。
■今はたまたま追い風が吹いているから目立たなくなっているものの、民主党内のあちこちに入っている亀裂の深さと長さは相当なもので、代表戦の度ごとに「子供みたいな」離合集散を繰り返していることを国民はうんざりするほど見ております。民主党の執行部などは、クラッシャー小沢前代表の目から見たら「幼児」も同然、殊、選挙に関しては誰も喧嘩など絶対にできますまいなあ。もしも、鳩山代表がうっかり小沢さんを外して重要案件を決めたりしたら、それこそ世にも恐ろしい事が起こるのでしょうなあ。
……選挙指揮官の“戦線離脱”宣言に、党内の混乱は収まる気配がない。当の麻生首相は代議士会で「一連の地方選での厳しい批判を謙虚に受け止める。反省に立って総括し、対応する。一致団結して戦うのが当然だ」と、したり顔で呼び掛けたのだが…。
7月15日 スポーツ報知
■安倍前総理の時代にも、絆創膏大臣やら(故人ではありますが)何とか還元水大臣やら、訳の分からない「任命責任」のタネを作る閣僚が出たものでしたが、麻生コロコロ内閣の代になってからは首相の「盟友」と言われていた閣僚や幹部が毎月のように辞任して行きました。ですから、もう誰が辞めても驚かないはずなのですが、まさか選挙日程が決まった直後に選挙対策委員長が「俺が辞めてやらあ」と捨て台詞を吐いて椅子を蹴り、その場を立ち去るなどという茶番劇を誰が予想したでしょう?
■こうなったら、解散前に次は誰辞めるのか?が自民党に関する報道の中心になるかも知れませんなあ。辞任・辞職・分派闘争・離党と、いろいろな動きを見せる人が次々と出て来るでしょうから、マスコミに注目されたい人は、早い者勝ち!ですぞ。21日の解散までに何人が自民党から離脱するのやら……。中には宗旨替えして公明党に入る議員も出て来るかも知れませんし、「本当は郵政民営化には反対だったんだよ」と国民新党に泣きを入れて擦り寄る人などもいるかも知れません。最近、千葉県知事になった人のように「完全無所属」の旗を立てて、嵐が過ぎ去ったらこっそり自民党に戻るというようなあざとい裏技を使う人も出そうな気もしますなあ。
■何だか、もう選挙に勝ったような気分に浸って、笑いを噛み殺しているような顔をしている民主党議員がちらほらと見られるのですが、あまりの馬鹿馬鹿しさに史上空前の低い投票率にでもなったら、どの政党も勝利とは呼べない白けた選挙結果になる可能性があることを忘れてはなりますまいぞ!どうやら自民党は正面からの攻撃は諦めて、官公労や日教組などの支持団体を標的にする搦(から)め手からの攻撃に戦法を変えているような印象がありますし、小沢・鳩山のダブル政治資金問題も、何かの拍子に火種から大きな火柱が上がるかも知れません。
■最近のマスコミによる世論調査には、次の総理に相応しいのは「麻生か鳩山か」などと無理な選択を迫る旧態依然とした質問が含まれているようですが、今の段階では「麻生でない人」「自民党ではない人」という消極的な選択しか思い付かない人がほとんどではないでしょうか?やがて、「鳩山でもない人」と考える人が増えた場合には、世論調査自体の意味が無くなってしまうでしょうなあ。自民党と民主党のマニュフェストを並べて比較できるようになってからが勝負なのでしょうが、小沢前代表が本気で「友愛」政治に同調するとも思えませんし、自民党側も小泉改革をすっきりと総括できるとも思えませんから、互いに薔薇色の「バラ撒き」公約を並べて馬鹿馬鹿しさを競うだけに終わってしまうようで、心配であります。
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