沖縄を考える

ブログを使用しての種々の論考

詩488 検証 18の4

2013年10月16日 23時31分54秒 | 政治論

 米中対決とはいえ、日本国の自律的独立性は外患に煩わされることなく(あったのは元寇だけだ)、敗戦まで、有史以来2000年近い時間を独歩し得たのであり、この驚くべき、類例のない永続性は極めて特殊な内情に由来することを予感させる。漢字を崩して平仮名を発明し、如何なる外来宗教にも決して本然のところで染まらず、ほぼ無神論的な汎神論で経過してきた。国家神道的なイデオロギーは民衆に浸透せず、専ら氏神信仰の儀式的形式的練成が齎す地域帯同性において充足し、民衆の生活感覚においては狂信的な性向を可能な限り排除する傾向にあった。ここに民衆の健全性が保たれた。しかし知的レベルの乖離は如何なる仕儀かこの国の有史以来覆うべくもない格差を生んで止まなかった。独占的文化の階級的分離がどの時代にも歴然としてあった。尤もこうした傾向と有り様は何時の時代も何処の文明にも見受けられる。とりわけ近代以前にはそれが常態であったしこれを破壊的に攻撃し自尊の権利を獲得しようという塊は殆ど見当たらない。言わば革命思想さえも特権階級に独占的に囲われていたわけだ。ところで日本国において知的レベルの最高峰を極めながらなおかつ革命的な思潮を深化し得たというべき安藤昌益は、いかにしてその奇跡的な危険思想の生育に勤しむことができたのだろうか。(つづく)


詩488 検証 18の3

2013年10月16日 09時42分57秒 | 政治論

 アメリカ独立戦争は1778年から1783年までの、英国本国と東部沿岸13植民地との戦争でありパリ条約により英国がこれらの植民地の独立を承認した(アメリカ合衆国)。以来今日まで330年という時間を経過している。中華人民共和国は、満州民族支配(清朝)からの脱出の内容で漢民族の蜂起から孫文の中華民国成立に至り、更に、欧米による半植民地的状況の打開という実質で、所謂国共合作により、日中戦争を連合国側での戦勝国(中華民国)で終わらせ、その後、毛沢東と蒋介石の国共内戦の結果毛沢東率いる人民解放軍が勝利し、1949年中華人民共和国として独立に成功した。以来64年を閲している。米国の独立64年後には西部進出と周辺属国の囲い込みを進めた時代だが、更に下って1861年奴隷解放を巡る南北の対立から最終的な国内戦、南北戦争が始まり1865年に合衆国勝利で、以後鉄道敷設と西部開拓により北米大陸の中枢部分を完全に手中に収めることになるという、所謂黄金時代が始まったわけである。この間米国のアジア進出のなか日本との国交が開かれたり、ハワイの併合、フィリッピン、グアム、プエルトリコの植民地化、キューバの保護国化を通じ現在の版図を確立したのだった。独立後およそ100年はかかっている。中国の現在の有り様は、米国との国家体制の違いは別として、長いようで短い時間のなかで「発展途上」にありその完成は今後数十年のインタ-バルでの話だといえる。(つづく)