沖縄を考える

ブログを使用しての種々の論考

詩488 検証 15 普天間固定化

2013年10月12日 17時35分55秒 | 政治論

 仲井真知事の言動、特に言葉(議場、会談で、あるいは記者会見での)にあって特に「県外移設」の考えを翻す素振りは見せていない。前任の稲嶺恵一氏は沖縄が本土のあるいはアメリカの食い物になることを拒むためにわざと煮え切らない態度を執って問題を先送りし続けた。防衛庁の守屋氏はこの知事にある意味煮え湯を飲まされたわけだが、恐らく県の代表的地位にある誰もが沖縄特有の基地問題に関しては、決して本土政府あるいは米国に対して譲歩するようなことはないのであろう。政府防衛省が最終段階としての「辺野古埋め立て申請」に駒を進めたのは、単なる手続き上の進捗性を印象付けるといったものだとしても、年末乃至年初期間に県知事決断が切迫的に捻じ曲がることを期待している、と見た方が実情に近いのだろう。知事籠絡は1月にある名護市長選の結果が出るまで続けられるが、一方で現市長稲嶺進氏の再選が濃厚な現時点においては、いずれにしても「辺野古埋め立て」承認はないものと踏んでいることは容易に推察できる。辺野古移設は暗礁に乗り上げることが決定的となる。これで日米合意が頓挫し、普天間返還が完全に空中浮遊に至るとすると、「普天間固定化」も現実のものとなるが、事実上嘉手納より南の基地に関する返還時期が10年後あるいはそれ以上先(22年度以降)という米側の計算計画が示すとおり、既に何事があろうとアメリカは普天間を返す気などさらさらないということだ。今後オスプレイの惨劇を、さながら原発事故のように不測の事態などとふざけた言い訳に涙を呑むような沖縄であってはならないし、仮想敵の扇情的脅威によって軍拡に手を貸すような馬鹿げた自滅行為を許容してはならない(つづく)