沖縄を考える

ブログを使用しての種々の論考

詩427 沖縄の救済

2013年08月07日 07時43分28秒 | 政治論

 今、沖縄では、平年を1、2度上回る真夏の炎天下、かつてない極小雨の悪条件下、墜落した米軍ヘリの齎すだろう水源地への影響調査に入った宜野座村役場調査員に対し、米軍関係者が事故現場への立ち入りを拒否するという、ありえない非常識な強権を行使していると報道された。

 至るところで綻びを見せている「日米地位協定」は、その大元である日米安保体制に赤子のようにぬくぬくとくるまれて、絶対保守主義が無類の堅固さを誇示する日本国という、維新以来一貫した官尊民卑体質の国家が、真逆の卑屈さで戦勝国アメリカにお追従している状況にあっては、決して崩れない鉄の壁と化していることを改めて現実に目の前にするわけだ。

 白井聡氏によれば、氏が恐らく言葉を濁しているか明瞭に披瀝しなかったこの国の、国体の大本である天皇制の悪弊が、その天皇制国体の護持という非民主的動機に彩られた敗戦後采配によって、この国とりわけ沖縄島嶼を全体として「防共」のための要塞群島に確定してしまった、という歴史的真実以外、こうした沖縄を巡る人権と人間的な矜持に関わる問題そのものの本質は見えてこない。

 浅学にして無知ではあるが、民族的重要問題である「天皇と民衆」の関係性に関する学術的考究が皆無なままでは、恐らく沖縄の救済は望むべくもない。

 現皇太子あたりが卓越した知的選良たるその妃の知恵を借りて、この国の歴史と敗戦、戦後日本の有りようについて見解を示すくらいのことがあってもいいのだが、「開かれた皇室」は口先だけのことだ、ということだ(普通に考えると皇太子妃の慢性的な神経症はこの独特な異次元空間にあっては当然に予知された結果だったに違いなく、離婚事由の十分条件に違いない)。

 当然ながら昭和天皇メッセージの撤回と、日米安保の即時破棄以外、解決の方法はない。ドンピシャのタイミングでオスプレイ強行追加配備に墜落事件が重なり、慌てふためく政府関係者どもの醜態は実に噴飯ものだ。(つづく)