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食べることを大事に

2015年01月02日 | 食の話題
年末に家計を総ざらいし、新年の予算を立てます。
うちはいつもぎりぎり家計なので、予算と家計簿なくしては暮らせません。
家計簿というと、よく主婦雑誌に食費をいかに切り詰めるかという特集がありますが、わたしはああいうのは絶対にできない、というか、やる気がありません。良いものをきちんと食べて健康に暮らし、よい味覚をもちたいと思ってきました。贅沢をするというのではありません。食には3つの機能がありまして、栄養、おいしさ、そして体の生理機能を整える機能性です。体を維持するためにエネルギーがいりますし、必要不可欠な栄養素がありますが、食が持っているものはそれだけではありません。おいしさを楽しむということ、それから様々な臓器のはたらきを調節する力もあります。食を大事にすることは、生活、そして命を豊かにすることです。ですから、わたしは時にけっこういい値段の牛肉を買いますし、わざわざ遠くから果物を取り寄せたりもします。節約が必要なときは食費以外でやろうと思っています。

うちの学部は食について学ぶところですが、学生たちの味覚はかなり未成熟であると感じます。複雑な味覚を理解することがむずかしく、味わい分けるということがまだできない人が多いです。味覚を鍛えるにはおいしいものを食べるしかありませんが、あまりにもインスタントで味の濃いものを食べすぎているのではないでしょうか。たとえば脂肪が分解すると脂肪酸になりますね。脂肪酸にはいろいろ機能性がありますが、そういう勉強をする前に、脂の味を知っておいてほしいものだなあと思います。食餌によって脂肪の組成が変わり、食肉のや風味が変わるということを肥育試験でやってみたりするわけですが、自分で食べて味の違いがわからんようではね。

てなわけで元日の我が家は仙台牛ですき焼きをしましたが、宮城で今大注目のセリ、それから油麩も入れて、大変美味、かつ、地産地消の夕食でありました。



12月に講義で牛肉の値段を聞いたら、ほとんどの学生さんが相場をまったく知らず。牛肉売場に近寄ったこともないと。しかしですね、市場を知らずして生産などできないのですよ。食べたものは血肉になり、また知識にもなります。体と頭に投資することになりますから、少しずつでもよいものを食べるようにしてほしいですね。ただし、誤解されると困りますが、高いものを食べればいいという話ではありませんよ。有機ならよいとか無添加ならいいとかいうものでもない。よいものは自分で見分ける。味わい分けることができるようになってほしいなと思います。





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