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成長戦略第2弾の記事を読んで

2013年05月19日 | その他もろもろ
安倍首相の成長戦略第2弾の記事を読みましたけれども、農家所得の10年で倍増目標ってのを挙げてありますね。農産物のブランド力を高めて販路拡大をはかり、農産物の輸出を推進する。さらに新技術を開発する企業への規制緩和や農家への交付金などの拡充で生産現場のテコ入れをはかると。計画は魅力的だと思うんですが、財源確保と、あと、このプロジェクトを担ってくれるのはどなたなのか、というところに大きな懸念があります。国家戦略の中でも、農業政策はあっちいったりこっちいったりして安定しないのが一番困るので、政府には長期的な視野で食料生産の計画を考えてもらいたいんです。食べるということは生きるということの根本なので、政権が変わったらがらりと変わる、では本当に困るんですね。もちろん悪い状態が続くよりは変化がいいに決まってますが、なけなしの財源をバラまいて、補助金使うのが目的のような事業をやってもらっては困るし、トップダウンよりボトムアップの方がいい知恵が出ることもよくあるのですから、本当によく吟味して事業を推進してもらいたいです。

同じ記事の中に、大学改革の目標もありました。こういうのを読むといつも思うんですが、日本だけじゃなく、諸外国を見ても、大学って研究大学だけではないんですよね。どっちかというと教養ある市民、科学リテラシーのある市民を育ててるのは教育大学の役割なわけで、そういう大学のありようは政策立案者からはまったく無視されるのが普通なんですけれど、よく考えれば高校生の大半は研究者になるわけじゃないので、教養教育大学の意義というのをもすこし顧みるべきじゃないかと思うんです、、、。書けない、読めない、考えられない、っていう大人を大学が輩出しつづけることになったら社会全体が大変な目にあうでしょうよ。だけど大学における学生の教育費は年々下がる一方。施設・設備は老朽化する一方。一部の研究大学に予算を集めて世界に通用する大学を!という戦略と同時に、地方経済を支える人材を養成する地方大学や、文化的市民を育てる一般大学にも目を向けてもらいたいですね。でないと、国益を損なうと思います。国家にとっても多様性は重要です。そのためにはいろんな人が学べるシステムをもっと発展させていかなきゃいけないんじゃないでしょうか。



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