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高校生が進路を考える

2012年09月14日 | その他もろもろ
最近、大学に入ってくる学生の本当の気持ちというのはどんなところにあるんだろうか?と考えざるを得ない出来事がいろいろとあります。たとえば、試験にはこういうところを出します、とあらかじめ言っておく場合があるんですが、その意図は、「少なくともそこだけでも勉強してきて(お願い)」というところです。まともに勉強していたら、ポイントとか重要なところと言うのはおのずから分かるものですから、出題されそうなところも分かるはずです。が、最近の学生さんはそういうポイントがまったく想像できないようです。それで、せめてもと思って、ここだけは、と思って言っておくのですが、するとその部分について誰かが「こう聞かれたらこう答える」という解答を作成し、それが出回って、それを覚えて(といったってたった2行くらい)試験に臨み、その通りに書いて終わり。とする学生さんが大勢います。

こわいのは、その出回ってる答えなるものが「間違ってる」こと。
わたしが学生時代も、たしかに優秀な友達がまとめたノートのコピーは出回りました。そのとおり覚えたりしてた子もいたはずです。が、ほんとに優秀な友達でしたから、ノートはきちんとまとめてあり、信頼に足るノートだったわけです。でも最近、そういう嗅覚ももはや働かなくなっているみたいで、出回ってる答えなるものがホントに正解なのか?と疑うことも一切せず、機械的に覚えます。

農とか食とか環境とか、命に直結の学問を学ぶところなので、そのことに対して情熱を持ってる人がたくさんいるんですが、一方では、どのくらいの割合かわかりませんけど、とりあえず地元だから、公立だから、センターリサーチかけたら判定がよかったから、といった理由で無目的にやってきてる層が、じわりと増えているのではないかと危惧します。

無目的にやってきたとしても、せっかく入った大学、せっかく命に関わる大事な学問を学べる機会を得たのですから、最大限生かしていこう、と考えられないかな?ゆるくやすく無理のないように、負担のないように、無茶はしないで、の4年間で自分の何が伸びるのかな?

楽しいことっていろいろありますけど、無理をして無茶をしてようやくの思いで得た結果に対する喜びは、簡単に得られる日々の「のんびりした楽しさ」と比べ物にならない深さがあると思います。そういう経験を一度もしないで大人になるって残念としか言いようがありません。進路を考えるとき、ちょっと無理かなと思っても、苦手科目があっても、自分のやりたいことがあるなら、無理でも無茶でもしたらいいと思うんです。今の現状で行けるところ、、、という進路選択をする人があまりにも多くなると、本当に困ったことになるなあと思います。

最近の河合模試の結果を見ていて、高校生と既卒生の平均点の差の大きさに愕然としました。マーク模試ですから、センター向けの模試で、つまり教科書準拠な内容なわけです。センターの範囲っていうのは、「高校生の間にこれだけは習得しようね」ってところなんですが、ここんとこ浪人しないのが時勢ですから、多くの高校生は「あるがまま」で進学していく傾向があります。もちろん、現役生は冬にむかってものすごく伸びるので、この夏の模試のままの力じゃありませんが、それでもおそらく浪人生群との差を縮めるのはかなり大変じゃないかね、これは?と思えるほどの大きな差でした。

無理をしない、っていうのも選択肢の一つですからいいですけど、大学に入ってもそのままじゃ、なんにも進歩しません。大学に入ったら自然に成長するだろう、なんて思ってたら大間違いです。勉強する以外に自分を変える道はないと、1年生はとくに肝に銘じてほしいです。


学会準備で忙しく、水分を求めて農場のぶどうを買った。
コメント (2)
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