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いちご農家の再建

2011年11月19日 | 震災・災害関連
横浜・東京の出張からさっき帰りました。
今日は短鎖脂肪酸と腸内細菌のシンポジウムでしたが、大変有意義なお話を聞けて勉強になりました。わたしも脂肪酸の仕事やってますが、短鎖脂肪酸は全然門外漢で、知らないことばかりでした。しかしよく考えたら普段牛の消化吸収の講義なんかで揮発性脂肪酸の話はしていて、酪酸、プロピオン酸の利用について講義してるのですから、まったくの素人ってわけじゃないんでした。しかし講義で話してたのはエネルギー源としての話で、生理機能の調節分子としての作用についてはまったく理解してませんでした。ちょっと気になって今後調べてみようと思ったことのひとつに、短鎖脂肪酸の受容体が腸管のL細胞に発現しているんだけど、L細胞はGLP-1産生細胞ですから、糖やインスリンとの関係はわかってるのかどうか、ってことがありました。それから、短鎖脂肪酸が腸管神経系に関与して平滑筋運動にかかわるって話。まあとにかくひたすら勉強不足です。月曜日に図書館に行って本借りてこよう。

さて帰宅してメールをチェックしたら、亘理のイチゴ農家のMさんからメールが来ていました。震災前にMさんと同じようにイチゴを作っていた仲間が、今は何もかも失い、側溝掃除の仕事をしていて、今日Mさんちに掃除に来てくれたとのことです。いちごを作りたい気持ちはすごく強いけれど支援事業として今後作られる「イチゴ団地」にも参加しないと言っていると、その方たちの複雑でつらい心境を思って書かれたメールでした。いちごは作りたいけれど、もとのように戻りたいけれど、経済やその他もろもろ考えると簡単なことではないのでしょう。支援事業っていったって全部補助されるわけじゃありません。Mさんは思い切って再びイチゴづくりに取り組んでおられるけれど、前も書いた通り現在現金収入は一切ないんです。きっと不安もものすごく抱えておられると思うけれど、勇気をもって挑戦されていて、だけど成功するかどうかは全く予断を許さない状況。お一人おひとり状況は違うし、今の判断が吉と出るかどうかわからないから、本当にしんどいですよね。震災からの復興、まだまだ深刻な状況は続きます。
コメント (2)
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